「20世紀少年」「SPEC」の堤幸彦監督が演出を手がけた舞台「悼む人」の公開げいこが、18日に東京・渋谷のパルコ劇場で行われた。けいこ前に開かれた会見に登場した堤さんは、17日に死去した若松孝二監督について「尊敬していたので本当に残念です。日本の映画界は大事な方を失ったと思います」と悲痛な面持ちで語った。
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「悼む人」は、天童荒太さんの直木賞受賞作を、俳優の向井理さん主演で初舞台化。向井さんは、事故や事件に巻き込まれて命を落とした人々を亡くなった現場で「悼む」ため、全国を放浪している若者・坂築静人を演じる。死者を悼む旅を続ける静人と末期がんの母、子供を身ごもっている妹、静人の“悼む旅”に随伴するかつて夫を殺した女、人間不信の雑誌記者たちのドラマを描いた作品。
会見には、向井さん、小西真奈美さん、手塚とおるさん、真野恵里菜さん、伊藤蘭さんも登場。死を扱った作品のため、向井さんは「ガードレールに手向けられている花がすごい気になるようになりましたね。ずっと見ちゃうし、そこでどういう人だったんだろうって妄想するようになりました」と変化を明かし、「死ぬときに幸せだったと言えるといいかな。自分にうそをつきたくないので、納得のできる人生を送りたい」と語った。
舞台は、同所(10月19~28日)を皮切りに、大阪、広島、名古屋、福岡、松山、松本、札幌、仙台、新潟、横浜の全国11カ所で上演予定。(毎日新聞デジタル)