菅野美穂:原作読み「あまりの大役」に身震い

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 女優の菅野美穂さんが25日、東京都内で行われた映画「大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉編]」(金子文紀監督)完成披露舞台あいさつに登場。徳川五代将軍の綱吉を演じた菅野さんは、これまで映像化された「大奥」の中で最長という「御鈴廊下」でたくさんの美男子がひれ伏す姿に「女王様だと思った」と話し「犬将軍ということで犬を抱けるかという下心でお引き受けしたら、原作を読んであまりの大役に震え上がりました。光栄です」と語った。

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 大奥でのし上がっていく貧乏公家出身の右衛門佐を演じた主演の堺雅人さんは「菅野さんという一本の木にまとわりつくツルのような植物というイメージで役柄をとらえた。菅野さんは絡みつきがいがあるというか、妖艶で危険な、甘い香りを持った花のようでした」と菅野さんを絶賛。一方、「僕が大奥に入ったとしたらあまり出世しないで下の方で小さな仕事をまっとうして終わるのじゃないかな。“草履番”みたいな」と話し笑いを誘った。

 「大奥」は、よしながふみさんのSFマンガが原作。物語は、謎の疫病で男性が女性の4分の1の人口になったことで男女の役割が逆転し、仕事も政治も女性が取り仕切るようになった江戸時代という設定で、大奥で繰り広げられる陰謀と愛憎を描いている。徳川家光の時代を描くドラマ版「大奥~誕生~[有功・家光編]」がTBS系で放送中。映画版では五代将軍綱吉の時代を描いている。12月22日公開。

 舞台あいさつには柄本佑さん、西田敏行さん、金子監督も出席し、10年に公開された前作と放送中のドラマ版も手がけている金子監督は「与えられた現実に抵抗することなく、逆らえない現実をすべていったん受け入れて、その中で自分はどう生きていくべきかに葛藤(かっとう)し、もがき苦しんでいることは(前作もドラマ版も今作も)一緒。どれも“生きる幸せ”について話をしていて、描き方が違うだけなのかなと思う」と語った。(毎日新聞デジタル)

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