タレントの志村けんさんが3日、東日本大震災で被災した岩手県の三陸鉄道南リアス線吉浜駅の非常勤駅長に就任した。南リアス線は同日、被災以来約2年ぶりに一部区間の運行を再開。運行再開記念式典に合わせ、吉浜駅では志村さんへの非常勤駅長の辞令交付式も行われた。2月10日に激しいめまいに襲われたことをブログで明かし、その後も体調不良を訴えていた志村さんだが、この日は駅長の制服姿で元気に登場。体調について聞かれると「大丈夫です」と答え、「逆に皆さんから元気とパワーをもらいました。三陸鉄道も全線開通に向けて頑張ってほしいです」とエールを送った。
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志村さんの駅長就任は、三陸鉄道とネスレ日本による東北地方復興支援プロジェクト「キット、ずっとプロジェクト」の一環で、辞令交付式には女優でデザイナーの川上麻衣子さんも登場。プロジェクトに共感した志村さんが発案し、川上さんがデザインしたサクラ色の歩道橋も披露された。
三陸鉄道の坂下政幸取締役から辞令を受けた志村さんは「笑顔を運ぶ三陸鉄道を応援します!」と宣言。「私はバカ殿などもやらないといけないので、いつもここにはいられません。なので、駅長姿のポスターをずっと置いておいてください」とお願いし、さらに「いつも地元のみなさんとつながっていられるようにしたい」とポスター前に地元の人から相談ごとを受け付ける「志村箱」を置くことも提案した。「ちなみに私だったら『嫁さんが欲しい』と書きますね」と語り、会場を沸かせた。
運行再開のセレモニーに集まった地元の人々の活気あふれる笑顔を目にした志村さんは「以前にもロケで三陸の皆さんと巡り合い、バドミントンをやったりして、逆に皆さんから元気とパワーをもらいました」と語り、最後は駅長らしく「『笑顔』と『夢』を運ぶ三陸鉄道、全線開通に向けて頑張れ!!」と力強くエールを送った。(毎日新聞デジタル)