夏菜:小悪魔演技が「とても楽しい!」 映画 「監禁探偵」ヒロイン

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 2012年10月から今年3月まで放送されたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「純と愛」でヒロインを演じた女優の夏菜さんが、公開中の映画「監禁探偵」(及川拓郎監督)で三浦貴大さん(27)とダブル主演を務めている。映画はほとんど密室劇で、2人きりの室内のシーンばかり。朝ドラの大阪クランクインの直前、約1週間で撮り切ったというハードスケジュールだった同作について、夏菜さんは「撮影途中、5日くらい、完全に記憶が吹っ飛んじゃってるんです。死ぬかと思いました」と笑い、三浦さんとともに撮影を振り返った。(毎日新聞デジタル)

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 映画は、推理作家の我孫子武丸さんと西崎泰正さんの同名マンガが原作。マンションの一室で一人の女性が刺殺され、その現場に遭遇した男・亮太(三浦さん)は、謎の美女・アカネ(夏菜さん)に目撃される。亮太は自分を犯人だと疑うアカネを自室に監禁し、事件を解決しようとするが、アカネは「私が解決してあげる」と意外な提案をする……という展開。

 短い撮影期間の中での複雑な物語は、「演じていてすごく難しかったです」と夏菜さん。「2人とも最初は素性が分からない状態で出会っているので、どこまで表情を出していいのか、この表情を今出すべきではないんじゃないのか。頭がごちゃごちゃになってしまうので、頭の中の整理をつけるのが大変でした」と演技の苦労を語った。スケジュールについては「1週間くらいで映画を撮り切るなんてそうない。2人で一緒に撮影現場に監禁されて、一緒に追い詰められた」と夏菜さんが語ると、三浦さんは「スタンバイ中、夏菜さんは手錠でつながれたまま寝てました」とちゃめっ気たっぷりに明かす。

 映画の撮影直後に控えていた朝ドラの役作りへの影響を聞くと、夏菜さんは「役の作り方が違いましたね。全然計算してこう変えてやろうという気持ちも特になかった」といい、「台本から受け取った第一印象を一番大事にしてやったのが今回のアカネで、台本をすり切れるくらい読みこんでやったのが純かな。どっちも自分の中にある部分なんですけれど」と説明した。

 ダブル主演した三浦さんとは今回が初共演だが、夏菜さんは「共通の知り合いから三浦さんのうわさを聞いていて、ぜひ一緒にやってみたいと思っていた」といい、最近の趣味だというオンラインゲームも同じものをやっていて、すっかり意気投合した様子。三浦さんとの共演は「アカネの亮太を尻に敷く感じが、私と三浦さんの力関係にそっくりなんで(笑い)、やりやすかったです。作り込んでやらなくても、三浦さんだからできた」といい、三浦さんも「僕がちょっと演技を変えると、すごく変えてきてくれる。それを見ていてとても楽しかったし、やりやすかった」と同意していた。

 2人の演技のやりとりについては、夏菜さんが「小悪魔なアカネが、亮太をいたぶる演技がとても楽しくて、それで出てきた三浦さんの表情が、いつもオロオロと挙動不審で……。本気なのか、お芝居なのか分からないけど本当にそうなるので、それが楽しい!」と話すと、三浦さんは「夏菜さんがすごく相手の芝居を見ている人だと思った。たまにすごい豪速球を投げてくるから、どう返そうかなと思ったときにオロオロしてたんじゃないかな」と苦笑していた。

 そんな気の合う2人だが、次に共演するならどんな役をしたいか聞くと、「恋人以外でお願いします」と声をそろえる。夏菜さんは「現場にいても幼なじみみたいな感じなんで、ラブラブキュンキュンは絶対無理!」と主張。三浦さんも「できないね。笑っちゃう。違った意味でニヤニヤしちゃう」とうなずきつつ、「でも本当に芝居を一緒にしていてすごく楽しいので、なんか違うの(役)でできたら。一番いいのは兄妹! それでお願いします」と、再タッグを望んでいた。

 次回は夏菜さんに、プライベートでのこだわりについて聞く。

 <プロフィル>

 なつな。1989年5月23日生まれ、埼玉県出身のA型。趣味はモダンバレエ、料理、ショッピング。2005年に女優としてデビューし、アニメ化もされた「君に届け」(10年)の矢野あやね役で映画デビュー。11年公開のSFアクション映画2部作「GANTZ」「GANTZ PERFECT ANSWER」にも出演して、女優としての存在感を見せ、同年にバラエティー番組「ピカルの定理」にレギュラー出演、12年10月にNHK連続テレビ小説「純と愛」で初主演を果たした。13年は放送中の連続ドラマ「ダブルス」(テレビ朝日系)で、刑事役に初挑戦。映画「監禁探偵」では、主役の一人で謎の美女・アカネ役を演じている。

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