山田洋次監督:淡路恵子さんを追悼「戦後の映画史で非常に重要な役割を担った」

淡路恵子さんの訃報に触れコメントを発表した山田洋次監督
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淡路恵子さんの訃報に触れコメントを発表した山田洋次監督

 11日に食道がんのため80歳で亡くなった女優の淡路恵子(あわじ・けいこ、本名・井田綾子=いだ・あやこ)さんの訃報に触れ、復帰作となった1987年の映画「男はつらいよ・知床慕情」でメガホンをとった山田洋次監督が追悼コメントを発表した。

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 山田監督は「高度成長期の裏で酒場で生きていく女性など、特徴のあるタイプの役を演じることができる、戦後の映画史で非常に重要な役割を担った人でした」と女優としての淡路さんの経歴をたたえた。

 一方で、山田監督は「華やかな人でしたが私生活ではお子さんを亡くされるなど、つらい人生でもあり、そういうつらい思いからもようやく解放されたのかとも思います」と波乱万丈だった淡路さんの人生に思いをはせた。

 淡路さんは1948年、松竹歌劇団入りし、人気ダンサーになった。49年、黒澤明監督に請われ「野良犬」で映画デビュー。以後、「駅前」「社長」の両喜劇映画シリーズなどに出演。66年に萬屋錦之介さんとの結婚を機に引退したが、離婚して87年に復帰し、山田監督の「男はつらいよ」シリーズにも出演した。

 私生活では錦之介さんとの間にも2男をもうけたが、90年、2010年に先立たれる悲劇を体験。芸能界屈指のゲーマーとしても知られ、「ドラゴンクエスト」シリーズがお気に入りだったという。最近はバラエティー番組でも活躍していた。

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