ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
少女マンガ誌「別冊フレンド」(講談社)で連載中の人気少女マンガを基に実写映画化した「黒崎くんの言いなりになんてならない」(月川翔監督)が全国で公開中だ。アイドルグループ「Sexy Zone(セクシーゾーン)」の中島健人さんが“ドS男子”の「黒悪魔」こと黒崎晴人役で主演を務め、黒崎に翻弄(ほんろう)される転校生の赤羽由宇役で小松菜奈さん、黒崎の親友で女子の憧れの的の「白王子」こと白河タクミ役で千葉雄大さんがそれぞれ演じ、3人の恋模様を描く。由宇役の小松さんに聞いた。
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由宇役のオファーを受けたとき、小松さんは「どういうふうに映像化するのかな」と感じたという。「翻弄させられる側で、ジタバタというか割と動くキャラクターを演じさせてもらうのは楽しみだなと思いました」と振り返る。最初の本読みやリハーサルの段階では、「どう演じればいいんだろうというのが正直あって、自分でも戸惑っていた」と当時の心境を明かし、「自分がやっているよりも『もうちょっとテンション高くやって』と言われたりもしましたが、実際に撮影に入ったほうが環境や衣装などの効果もあるのか、こういうふうにやっていけばいいんだなとか、キャラクター的にはつかめていった感じはします」と役作りの経緯を話す。
役作りでは共演者とも相談を重ねたといい、「千葉さんとも『難しいね』『分かります』といった話をしていて、私もどういうふうにしようかなと思っていた」と振り返り、「黒崎に対しては小学生として扱っているというか見るように、白河に対してはドキドキ乙女感みたいなのでいいのではと話し合いでたどり着き、それが出たときにはすごく役がやりやすくなった」と明かす。
由宇の黒崎と白河に対する心情が決まるまでは「(黒崎と白河の)どっちにもドキドキしていた」と小松さんはいい、「もうちょっと違いを見せた方がいいのではとなって、その答えが出たときからはすごくやりやすくなり、すごく楽しんで演じることができました」と振り返る。
役の方向性が決まってから小松さんは「(由宇は黒崎らに)翻弄されているから、自分がこうなったらと想像してもらったときに『こういうふうになるのかもしれない』と思ってもらえるように、なるべくいろんな表情を出すようにしました」と意識したことを明かし、「今までは割と小悪魔な役やしっとりとした役などが多かったので、こういう面白くて動き回ってドジな役というのはすごく新鮮で、めっちゃ楽しいと思いながら撮影できました」と充実感をにじませる。
撮影現場の雰囲気を表すエピソードとして、「現場はすごく楽しく毎日笑いながらやっていて、だんだん慣れてくるとみんなアドリブを入れ始めました」と小松さんは明かし、「みんなキャラが濃すぎるから自分たちが見ていても面白いと思ったりするし、笑っちゃったりもしていました。自分がやっている役で笑っちゃったりとかも(笑い)」と楽しそうに話す。
黒崎役の中島さんと白河役の千葉さんについては「見た目も絶対この2人だなというか、2人ともすごくぴったりでした!」と太鼓判を押し、「千葉さんはおっとりしている感じで、白王子そのものという感じですし、中島さんも(黒崎のように)あんな感じになっていました」と中島さんと千葉さんの演技を絶賛する。
今作には“胸キュン”するシーンが多く出てくるが、小松さん自身は「王道なのはちょっと……」といい、「バスケのシーンのときに、(中島さんと千葉さんが)2人ともバスケが未経験という話をしていて、撮影がない日とかに2人ともバスケの練習をしていたらしいです」と切り出し、「見ていなかったので、どうなっているのかなと思っていたのですが、由宇が応援している側だったので見ていたら、すごくリアルな汗をかいて頑張っている姿がすごくいいなと。そっちの方がカッコいいと思った」と中島さんと千葉さんが頑張っている姿が印象的だったという小松さん。「頑張っていたり、必死だったりする姿ってめちゃめちゃカッコいい!」と男性をすてきだと思う瞬間を表現する。
黒崎と白河のどちらがいいかについては、「演じているときは確実に白河です」といい、「現場でも女子たちで『どっちがいい?』という話になったときは、みんな黒崎となったからみんなドS男子が好きなのかなって(笑い)」と小松さん。続けて「客観的に見ると黒崎の方がいいなと思うのは、みんなから怖がられたり避けられたりしているのに、カッコいいといわれる存在。意地悪だけれど、その中にも優しさとか由宇を変えてくれるような力もあるし、本当に小学生のようですけど、そこが可愛いなと思ったり、そういう分かりやすいところがいいのかなと思う」と黒崎に抱く印象を語る。
さらに、「白河は優しいけど、ちょっと不敵な笑みをするときがあったり、女の子がやられちゃうような言葉を言ったり、何を考えているんだろうというところがあるので、やっぱり現実は黒崎くんなのかなって思いました」と分析し、「優しさだけではだめで、ギャップが大事ですから(笑い)」と世間の男性陣にアドバイスを送る。
2014年公開の映画「渇き。」で長編映画初主演を果たして以来、女優としてのキャリアを重ねてきた小松さん。「『渇き。』をやったときには、女優業は楽しいけれどどうなるのかな……というのは正直あった」と当時の心境を告白し、「去年はいろんな役と現場を重ねていく中で、いつも緊張するし、不安ですが、現場に行くとどうにかなってしまうというか、その空気に自分が入っていく、入ろうとしているというのがあって、演技が楽しいと思えるようになってきた」と気持ちの余裕が出てきたという。
現場では「いろんな役者さんと演技について話したりするのも楽しいし、勉強にもなる。常に学ぶこともあって、現場一つ一つが刺激的です」と充実した表情を見せ、「すごく仲よくなってクランクアップして、また全然違う人たちと一緒に1カ月とか一緒にいて仲よくなってとか、不思議な世界だなと思います」と女優業に引きつけられる魅力を語る。そして、「それがすごく面白くて、その空気感がすごくいいなと。モデル業とはまた違う楽しさがあって、どっちもいいなと思います」と力を込める。
原作ものに出演することも多い小松さんだが、「マンガ原作ものだと、(マンガでは)絵が見えていて、映画にも出てくる要素が描かれているから、見てしまうと引っ張られてしまいそうになることもあって、そんなにじっくりとは読まないです」と原作へのスタンスを明かし、「こういうのがあるんだとか、こういうキャラクターなんだとか、そういうのは読んで感じたりしますが、じっくり読むと私の性格的にそっちを大事にしたくなってしまうのですが、そうなると(演じる上で)あまり面白くないなと。その世界観を残しつつ、由宇を演じられたらなとは思った」と原作もの出演の難しさを語る。
映画館で恋愛ものを見るのが好きという小松さんは、「心に潤いがないときに見に行きたいとすごく思う」と恋愛ものを見たくなる瞬間を明かし、「壁ドンとかいろいろありますが、この作品にしかない新しい胸キュンシーンもあります」と今作の見どころを説明する。
続けて、「ずっとドキドキしていられるし、(黒崎と白河)2人のキラキラカットもあって、演じている側としても『女子たちが映画館で黄色い声を出すのでは』と思ってしまうほど」と中島さんと千葉さんのカッコよさを強調し、「女の子たちは由宇の気持ちになって見てもらえて楽しんでいただけるのではと思います」とメッセージを送る。
映画には恋愛にまつわる都市伝説のようなものも出てくるが、小松さん自身は「信じません!」と断言するも、「吉祥寺の井の頭公園でボートに乗ると別れるというのは本当だと思います」といい、その理由を「周りの人がそうだったので、これだけは信じます」と言って笑った。映画は全国で公開中。
<プロフィル>
1996年2月16日生まれ、東京都出身。2008年から雑誌を中心にモデルとして活動し、CMやミュージックビデオなどにも多数出演。14年には「渇き。」で映画デビューを飾る。主な出演作に「近キョリ恋愛」(14年)、「予告犯」(15年)、「バクマン。」(15年)などがある。16年には出演した映画「ヒーローマニア-生活-」「ディストラクション・ベイビーズ」「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」などの公開を控える。
(インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)
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