ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
羽海野(うみの)チカさんの人気将棋マンガが原作のテレビアニメ「3月のライオン」(NHK総合)で、主人公・桐山零のライバル・二海堂晴信役の声を演じている岡本信彦さん。二海堂は大金持ちの家柄だが将棋に対しては熱く真っすぐで、時に過剰でありながらも“心友(しんゆう)”と呼ぶほど零を気にかける人気キャラクター。もともと原作の大ファンで、自身も幼少のころはプロを目指していたというほど“将棋愛”にあふれる岡本さんに「3月のライオン」や将棋への思いを聞いた。
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「3月のライオン」は、17歳のプロ棋士・桐山零と川本家の3姉妹の触れ合いなどを描いたマンガで、2007年7月から「ヤングアニマル」(白泉社)で連載中。11年に「マンガ大賞2011」「第35回講談社漫画賞」、14年に「手塚治虫文化賞マンガ大賞」を受賞した。テレビアニメは、「魔法少女まどか☆マギカ」「<物語>シリーズ」などを手がけた新房昭之監督とアニメ制作会社「シャフト」が制作。NHK総合で16年10月から放送を開始し、現在2クール目が放送されている。
自他ともに認める将棋好きの岡本さん。それだけに、同作への出演が決まったときの喜びは大きかったが、同時にプレッシャーも感じた。「正直、二海堂くんって、もしかしたら誰がやっても正解になっちゃうかもしれない」とも考えたという。しかし、起用の意味を自分なりに考え、“将棋が好き”という部分を評価されたのかもしれない、と思い至った。
「将棋が好きだから、というのがでっかい部分としてあると思う。声優はお芝居をするけど、芝居じゃない部分も(大きく)あって……根底に根付いている『好き』という気持ちが(演技の)どっかに出ているんじゃないかなと(思った)。そういう根っこの部分を求められているのだとしたら、それは出そうと思っても出せるものじゃない。そこも含めて起用されたんだと思いました」と語る。
「3月のライオン」には、作品全体に温かい雰囲気が漂う。「羽海野さんが作る作品の世界観はすごく繊細。そんな世界観全体と零の声が相まって、虚(むな)しさみたいなものがどこかに流れている、そんなイメージですね」と岡本さん。「ただ、面白いのは、空気感は『虚しさ』なのに、最終的にはなぜか心が温まる。それがすてきだなって思う。だから『優しい物語』といわれるんだろうなと思います」と作品の魅力を語る。
作品の中で、二海堂は零と互いに高め合うライバルであり、零を“心友”と呼ぶ近しい存在でもある。二海堂は、体調面での不安も抱えつつも、川本3姉妹ともすぐに仲良くなるなど明るくポジティブで、どこか孤独を抱えた雰囲気の零とは正反対なキャラクターにも映る。
岡本さんはそうした二海堂のキャラクターについて「なぜ二海堂がポジティブなのか、導き出した答えは、『ポジティブになろうとしている』でした。じゃあ、なぜポジティブになろうとしているか考えると、それはライバルがいるから。だから零の存在はでかいと思った」と解釈する。ときには強い言葉で零を鼓舞する二海堂だが、「零くんに言う強い言葉が、そのまま自分に降り掛かって(お互いを)成長させる。男気あふれる熱いキャラクターだと思いました」と役への思いを語った。
作中では、解説者として登場した二海堂が、対局中の零が映るテレビに向かって「自分の将棋を、自分を大切にしてくれ!」と叫ぶ印象的なシーンがある。二海堂の“熱さ”が全面に出たシーンだ。
「あそこは二海堂のかっこいい部分が出た」と岡本さん。「自分の体調が悪くなってもいい、というぐらいの気持ちで叫んでいましたね。画面の向こうに届いてほしいという気持ちで叫びました」とアフレコ時の心境を明かす。
そんな二海堂との共通点はと聞くと岡本さんは「(自分も)ネガティブにはあんまり考えないようにしているのかな」とほほ笑み、「零のオーディションを受けたときに、明確に自分の中に一つ足りないものが、“闇”だったんですよ。マンガやアニメでは闇属性のキャラってめっちゃ好きなんですけど」と笑い、「ないものねだりなんだろうなと思います」と話す。「(零役の)河西(健吾)くんの声を聞いたときに、暗さがあるなと思いました。僕、あまり暗くないんですよ」と少し残念そうに笑った。
作品への熱い思いと同等に将棋への思いも熱い。過去には将棋の道場にも通っており、アマ三段の腕前という本格派だ。小学生のころはプロ棋士を目指していたといい、「初段を取ったんですけど、将棋をやっている人があまりいないので、もてはやされるんですよね。井の中の蛙(かわず)じゃないですけど、将棋クラブに行くと敵なしだったり。夢は見ましたね」と笑いながら当時を懐かしむ。今の得意戦法は、序盤に飛車を横に振って戦う“振り飛車”の一種「ゴキゲン中飛車」や「石田流」。今も電車での移動中には将棋アプリで対局していると楽しそうに語る。
将棋の魅力を聞くと「勝ち負けがはっきりしているところですね」と回答。「お芝居とは違うんですよ。お芝居には正解がないですけど、将棋は最終的に決着がついてしまう。白黒がはっきりついてしまう。負けは負け。この潔さが好きで……。お互いが同じ立ち位置からスタートして、駒がいろんな動きをして、それを介して戦う、というのがすごく好きですね」と熱弁する。
アフレコ現場では、零役の河西さんと(駒や動きを簡略化したゲームの)「どうぶつしょうぎ」を楽しんでいるという。「河西くんから『どうぶつしょうぎやろうよ』と言ってもらえたのがすごくうれしくて。チャーンス、と思った」と笑う岡本さん。チャンスと思ったのは、将棋の面白さ、苦しさを知ってもらえると思ったからで、「河西くんは負けず嫌いなんですよ。自分が(次に)何を指せばいいのか分からない、その感覚を味わってほしかったんですよね。苦しんでほしくて」と語る。
将棋と「3月のライオン」を通じてかなえたいことを聞くと「(3、4月に2部作が公開される)実写映画もありますし、もっと展開したいなという思いはありますね。今まで将棋をやってこなかった方々にも(将棋を)やってほしいですし、将棋ファンのみなさんにも、こんなに面白い作品があるよと知ってほしいですね」と思い入れたっぷりに語った。
<プロフィル>
おかもと・のぶひこ。1986年生まれ、東京都出身。2009年の第3回声優アワードで新人男優賞、11年の第5回声優アワードで助演男優賞を受賞。「sola」「青の祓魔師」「アラタカンガタリ~革神語~」「迷い猫オーバーラン!」などで主演を務めてきたほか、「ハイキュー!!」「バクマン。」「暗殺教室」「とある魔術の禁書目録」「ダイヤのA」などにも出演。「3月のライオン」では主人公のライバル・二海堂晴信役を演じている。
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2024年11月22日 06:00時点
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