中川翔子:恋愛で悩んだら「ヴェノムに客観的にアドバイスしてほしい」 結婚観、ファッションも語る

映画「ヴェノム」の日本語吹き替え版で声優を務めた中川翔子さん
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映画「ヴェノム」の日本語吹き替え版で声優を務めた中川翔子さん

 タレントの中川翔子さんが、スパイダーマン最大の宿敵で、悪の魅力あふれるダークヒーローが主人公の映画「ヴェノム」(ルーベン・フライシャー監督)の日本語吹き替え版で、ミシェル・ウィリアムズさんが演じるヒロインのアンの声を担当している。中川さんに今作の魅力や声優の難しさ、自身の結婚観や人生観、最近好きなファッションなどについて聞いた。

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 ◇ヴェノムに寄生されてみたい!?

 「ヴェノム」は、マーベル・コミックで1985年に初刊行されて以来、凶悪なルックスとキャラクターで愛され続けているスーパーヴィラン(悪役)のヴェノムの誕生を描く。日本語吹き替え版は、トム・ハーディさんが演じる主人公エディを声優の諏訪部順一さん、ヴェノムを歌舞伎俳優の中村獅童さんが声優を務めている。

 もともとマーベル作品が大好きだという中川さんは、「『スパイダーマン』 に始まり、『アベンジャーズ』『マイティ・ソー』とか、マーベル(作品)は絶対に映画館に見に行くぞって決めていて。いろんなキャラクターがいる中で、今回(ヴェノムの)最悪というのがすごくインパクトがあり、楽しみでした」と今作を心待ちにしていたことを明かした。「マーベル映画から自分の声が聞こえてくるのは本当に不思議」と吹き替え版の声優として参加できたことを喜ぶ。

 ヴェノムの魅力について、「ダークヒーローとしての魅力にはギャップの興奮がある」と切り出し、「ヴェノムは一見悪いやつなのかなと思いきや、(エディが)彼女のことで悩んでいると『謝るなら、今しかない』みたいな“恋バナ”のアドバイスをするなど、1回寄生してほしいと思っちゃっている自分がいるぐらい。会ってみたいヒーローはと聞かれたら、ヴェノムって言っちゃうかも」と興奮ぎみに語る。

 実際にヴェノムに寄生されたら?と聞くと、「『無理無理~』ってなっちゃう」と軽く拒否しつつも、「ヴェノムと出会えたことで勇気が持てるなら、これまでやれなかったことをやってみようと自分自身が変わるのかなって、ちょっと妄想したりもします。バラエティー番組に出演するときや恋愛で悩むときとか、ヴェノムに客観的にアドバイスをもらえたらいいな」と思いをはせる。

 ◇大人の声にやや苦戦…

 これまでも『劇場版ポケットモンスター』シリーズや『塔の上のラプンツェル』など、多くの作品で声優を務めてきた中川さん。自身の年齢より上の女性の声を演じるのは「初めてに近いんじゃないかな」と言い、「アニメなどのときは、監督から『もっと(声の)年齢層を下げて』という指示があったりしますが、(今回は)『もっと大人に。年齢層を上げて。ちょっと若く聞こえます』と言われ、(内心は)うれしいと思いつつも、それではだめなんだって(笑い)。すごく難しかったです」と苦労した点を語る。

 収録に入る際に「監督には『納得いくまでボコボコにしてください』とお伝えしました」と覚悟を持って臨んだが、「単純に声を低くすればいいわけではないし、なにより日本中のマーベルファンの方や映画ファンの方に対し、(映画に)没頭できるようなナチュラルさを探るのが大変。顔の距離感が近いときは低い声で、(今まで)出したことがないトーンのままウィスパーでしゃべるなど、ニュアンスを出すのが難しかった」と振り返った。

 ◇結婚観は… 孫は絶対にほしい

 中川さんが声を演じるアンはエディの恋人だが、中川さん自身の恋愛、結婚について、「夢は、孫に(自分が)声の吹き替えをした作品を見せたり、歌を聞かせたりして、『おばあちゃんがやった』って言うのは絶対にかなえたい。本当に孫がほしい」と真剣に語り、「あんまり連絡もいらないし別居でいいぐらいの感じで思っているけど、仲よく寄り添っている夫婦を見てもいいなとも思う。どうなんでしょう……(自分は)急に結婚する気がします」と衝撃の発言が飛び出すも、「今のところ何の予定もないですけど……」と自虐的に語って苦笑い。

 男性のどのような部分に魅力を感じるかについては、「仕事にワクワクしている方は素晴らしい。自分の好きなこと、やりがいにワクワクしている方がいたらいいなと思います」と言った後、「おいしいものをおいしそうに食べる人がいい。私は食べるのが大好きなので、食べ物に興味がない人はありえない。そこは食べてねと思います」と笑顔で付け加えた。

  ◇30代になりファッションへの意識が変化

 最近ではファッションへの意識も変化し、「3年半ぶりに『blue moon』という曲をリリースするのですが、ブルーにはまっていて。青いワンピースや紺のスカート、猫の目が青い宝石になっているアクセサリーを買ったり、マイブームで青にはまるのは初めて」と楽しそうに語る。「20代はスニーカーを履きたくない、ミニスカートとヒールだという謎のこだわりがありましたが、今ではスニーカーは可愛いし、ロングスカートやドクターマーチンのブーツとか(以前なら)着ないようなものを着るようになった」と自分でも驚いているという。「年齢に合わせすぎるのも合わせなすぎるのも嫌だなと思うので、大人っぽすぎず、好きなものの幅を広げていけたら」と話す。

 現在33歳の中川さんは、「今さら免許を取りに行っていたり、ジャズバーに行ったり、銀座で(お酒を)飲んでみたり、“大人を楽しむ”ことも知るようになりましたが、変わらない部分もある」と言い、「アンを見ていると年齢に縛られない生き方がとってもすてきだから、これからも仕事はずっと楽しみたいし、続けるためには、本当に今が頑張り時」と真剣な表情を浮かべる。

 免許を取ったら、江ノ島や横浜にドライブしてみたいという中川さん。今後について、「自分の好きなものを増やしていけたらいいなと思う」と言い、「好きなことはなるべく長く続けていきたいし、お仕事はもちろん日々の面白いことを探すことなど、健康だからできることっていっぱいある。やったことがないことが楽しかったり、ディナーショーという大人だからやれることもあったり、幅が広がってきたので、もっと(楽しみ方を)深くしていきたい」と語る。そして、「今回もそうですけど、中川翔子って名前が載っていたときに『えっ大丈夫かな?』じゃなくて『じゃあ安心だね』って思ってもらえるような説得力を身につけられたら」と決意を語った。

 (取材・文・撮影:遠藤政樹)

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