MD松尾のゲームヒットランキング:20年3月は年度最高の売り上げに 「あつまれ どうぶつの森」が初動歴代1位

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーが毎月のTSUTAYAでのソフト販売ランキングを基に市場の動向を振り返る。

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 2020年の3月の売り上げは、「ポケットモンスター ソード・シールド」(NS、ポケモン)で良かった年末商戦を上回り、年度最高となりました。中でも「あつまれ どうぶつの森」(同、任天堂)関連の売り上げが大半というすさまじいものでした。

 そんな「あつまれ どうぶつの森」ですが、具体的には、初動ベースで3DS版の「とびだせ どうぶつの森」(任天堂)の約3倍という売り上げを記録。スイッチのタイトルとしても、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」(同)、「ポケットモンスター ソード・シールド」などをかわし、初動歴代トップに輝きました。

 「とびだせ どうぶつの森」のファンだけでなく、スマホ版「どうぶつの森 ポケットキャンプ」のファンも取り込んでいるようで、スイッチ本体も好調。前年同月比で約5倍の台数を売り上げており、ハード市場全体も200%を超えました。なお、「Lite」の新色の「コーラル(ピンク)」の購入者の約7割が「あつまれ どうぶつの森」を同時購入しています。まさに規格外の売れ行きとなりましたが、今後もスイッチを楽しんでもらうには次のタイトルが重要になってきますね。

 他のタイトルも全体的に予測より好調でした。中でも「ONE PIECE 海賊無双4」(PS4・NS、バンダイナムコエンターテインメント)はシリーズタイトルにもかかわらず、新規ユーザーが増えているような結果でした。

 さて、4月は「あつまれ どうぶつの森」に加え、「ファイナルファンタジー(FF)VII」のPS4向けフルリメーク版「FFVII REMAKE」(スクウェア・エニックス)、「バイオハザード3」のフルリメーク版「バイオハザード RE:3」(PS4、カプコン)とビッグタイトルが登場。「FFVII」は当初シリーズのファンを中心とした予約状況でしたが、テレビCMの放送で予約が加速し、ハードもけん引。意外なところでは映像作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」も動きました。

 ◇2020年3月のゲームソフトランキング(TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 あつまれ どうぶつの森(NS)
2位 ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX(NS)
3位 仁王2(PS4)
4位 ONE PIECE 海賊無双4(PS4)
5位 ONE PIECE 海賊無双4(NS)
6位 Minecraft(NS)
7位 リングフィット アドベンチャー(NS)
8位 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(NS)
9位 マリオカート8 デラックス(NS)
10位 ポケットモンスター ソード(NS)
11位 ポケットモンスター シールド(NS)
12位 僕のヒーローアカデミア One’s Justice2(NS)
13位 ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ(PS4)
14位 脳を鍛える大人のNintendo Switchトレーニング(NS)
15位 ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ(NS)
16位 初音ミク Project DIVA MEGA39’s(NS)
17位 スプラトゥーン2 イカすデビューセット(NS)
18位 スーパー マリオパーティ(NS)
19位 Winning Post9 2020(PS4)
20位 ルイージマンション3(NS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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