水曜日のダウンタウン
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11月20日(水)放送分
2016年公開の映画『人生の約束』で女優デビューから5年――。今年4月に新設されたテレビ東京のドラマ枠「サタドラ」(土曜午後11時25分)にて、5月22日から放送される「春の呪い」で、約3年ぶりの連続ドラマ主演を務める女優でモデルの高橋ひかるさん。近年は女優以外にも、バラエティー番組やラジオ、YouTubeなど活躍の幅を広げているが、“演じる”という仕事にどんな相乗効果を生み出しているのだろうか。話を聞いた。
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「サタドラ」枠は、登場人物たちのセンセーショナルな喜怒哀楽を描き、視聴者に「次が見たい」と思わせる中毒性の強いコンテンツを提供しようというコンセプトで創設された。第2弾となる「春の呪い」では、情念の深い、狂おしくも切ないラブストーリーが展開する。
本作で高橋さんが演じるのは、最愛の妹・春を亡くした主人公・立花夏美。悲しみに暮れるなか、妹の婚約者だった財閥系の御曹司の青年から交際を申し込まれる……という役柄だ。原作や台本を読んだ高橋さんは「想像し得ない感情が多く、あまり参考にできる作品がない」と感じたという。
そんな中、頼りにしたのが、真摯(しんし)に台本に向き合うこと。
「これまでももちろんしっかり読ませていただいて作品に臨んでいましたが、この作品はとにかく台本を肌身離さず、言葉の重みを噛(か)みしめながら、裏にある感情までも考えて表現しようと心がけました」。
劇中、さまざまな感情が渦巻くが、とかく妬みや嫉みなど、まさに「センセーショナル」という言葉がぴったりくるようなシチュエーションが次々とやってくる。「ドロっとしていますよね」と高橋さんは笑うと、「毒々しさはもちろんですが、そこにしっかり現実味を持たせることは意識しました」と役作りについて明かしていた。
近年、女優やモデルの仕事以外に、バラエティー番組やYouTubeなど、活躍の場を広げている高橋さん。「相互作用すればいいなという思いはありますが、基本的にはそれぞれのジャンルのお仕事は、地続きというよりは、しっかりと線を引いてやっています」とスタンスを明かす。
その理由について「このドラマもそうですが、かなりディープな感情を持つ役の撮影をしていると、私はあまり器用ではないので、どうしてもうまく切り替えられないときもあります。でも、せっかくいただいた仕事なので、ドラマでもバラエティーでも全力を尽くしたいので、ある程度スイッチを切り替えるようにしているんです」と説明する。
とは言いつつ、人間としてさまざまなところに筋肉がついているという自覚はある。
「お仕事の幅が広がると、出会う人も広がります。女優の仕事だけではなかなか出会うことができない、お笑い芸人さんやアナウンサーの方など……そういう方たちとお話しをさせていただくと、すごく刺激になるし、視野は広がった気がします」。
ドラマの現場でも実感したことがある。コミュニケーションの取り方だ。
主演として臨んだ本作。髙橋さんは「私は人とコミュニケーションを取るのが、あまり得意ではないんです」と打ち明けると「(妹である春役の)桜田ひよりさんや、(春の婚約者だった柊冬吾役の)工藤阿須加さんら共演者の方々が『座長!』なんて言ってくださいますが、なかなか自分で盛り上げることも難しく……」と苦笑い。
それでも「いろいろな現場を経験して、伝えることの大切さを学びました。自分からコミュニケーションを取れたらいいなと常日頃から思っていたので、この現場でも、つたないながらもしっかり話しかけようとしていたんです。そうすると、だんだんと円滑に会話ができるようになって、雰囲気も良くなるんですよね。そういう部分ではバラエティー番組などに出演したことが、ドラマの撮影にも活きているなと感じました」と自身も成長を実感しているようだ。
2014年「第14回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞し、芸能界デビューを果たした高橋さん。スクリーンデビューとなった『人生の約束』では、石橋冠監督や、俳優の竹野内豊さんから、作品に向き合う姿勢や、いい意味でのかたくなさなど、女優としての資質の高さを賞賛されたが、そんな彼女も9月に20歳を迎える。
「いろいろなことを学ぶうちに、良くも悪くも柔軟になっている自分がいます」と冷静に自己分析すると、「しっかり自分の意志を持つことの大切さも忘れてはいけないと思います」と強い視線で語る。
高橋さんは「小さいころから頑固って言われていたんです」と笑いながらつぶやくと、「しっかり軸がぶれないように、人としてもお芝居に対してもまっすぐ向き合って生きていきたい」と抱負を述べる。一方で「そのなかで、しなやかさや柔らかさも大切に……。物事を柔軟に受け入れることができる大人になりたいです」と目標を掲げていた。(取材・文・撮影:磯部正和)
2024年11月22日 00:00時点
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