コロナ禍で風邪をひかなくなったと6割実感。今年のコロナとインフル同時流行の対策は

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2022年10月27日

積水ハウス株式会社

 積水ハウス株式会社は、本格的な冬の到来を前に、自宅における風邪予防対策の普及を目的として、全国の20~60代の男女計573名を対象に「自宅における感染症・風邪の予防意識・行動に関する調査(2022年)」を実施しました。

 積水ハウスの研究機関の住生活研究所では、暮らしにおける「幸せ」のさらなる追求をするため「住めば住むほど幸せ住まい」研究として様々な調査を実施しています。

 日ごとに寒さが増し、初冬が迫っていますが、この時期は体が寒さに慣れていないため風邪をひいたり、体調を崩したりしやすいとされています。また、すでに一部の地域ではインフルエンザウイルスによる小中高校や幼稚園の学級閉鎖などが報告されており、今秋から冬にかけて、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行も懸念されています。

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、感染症や風邪に対する意識が高まっている中、新型コロナウイルス感染症の流行前後で感染症や風邪の原因となる接触や飛沫、空気感染に対する手洗いなどをはじめとする予防の意識や行動の変化について調査しました。

 コロナ禍における自宅での感染症・風邪予防策を導き出し、今年の冬も元気に乗り切るための4つの「幸せTips」をご紹介します。

感染症・風邪の予防が意識から習慣へ。在宅勤務が増えた人の約8割が「風邪をひかなくなった」と実感

 コロナ禍前からコロナ禍初期、現在に至るまでの自宅における感染症・風邪の予防に対する意識を聞いたところ、コロナ禍初期において「感染症・風邪の予防を意識している」人は84.9%と、コロナ禍前の53.4%から大きく増加しました。現在も87.8%とほぼ同レベルにあり、自宅における感染症・風邪の予防が習慣化してきていることがうかがえます。

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 また、コロナ禍前と比較し、「インフルエンザや風邪をひかなくなったと思う/やや思う」と63.8%の人が回答しました。コロナ禍で自宅における感染症・風邪の予防への意識が高まったことを受け、結果的にインフルエンザや風邪をひかなくなったと実感している人が増加していることがわかります。とくに、コロナ禍で在宅勤務が増加している人では78.5%が感じており、外出機会の減少も影響していることが考えられます。

 さて、感染症や風邪の予防に対する意識が高まり、実際にどのように行動変化が生じたのでしょうか。

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5人に3人が帰宅後「洗面所」へ直行。生活空間に「ウイルスや菌を持ち込まない」意識が高まる

 感染症や風邪をひくきっかけになりやすい外出からの、帰宅時における行動を調査しました。帰宅してまず行く室内の場所は、コロナ禍前も現在も「洗面所」が最も多く、コロナ禍前の48.0%と比較すると現在は60.0% と12pt増えました。およそ8割の人が現在行っている感染症・風邪の予防として「手洗いや消毒」と回答しており、帰宅後にまず手洗いをする習慣が増えたと考えられます。とくに、在宅勤務が増加した人においては、外出からの帰宅後まず「洗面所」に行く人が7割を超える結果となりました。

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 また、コロナ禍で行うようになった感染症・風邪の予防として、「帰宅した際、家の中のどこも触らずにまず手を洗う」 人が25.3%とコロナ禍前(9.9%)から15.4pt増え、「帰宅した際、玄関で除菌や消毒をする」人が18.7%とコロナ禍前(6.5%)より12.2pt増えたことから、自宅内にウイルスや菌を持ち込まないようにする意識の高まりが見受けられます。実際に、帰宅時に玄関で除菌や消毒をされる理由として約7割の人が「部屋の中にウイルスや菌を持ち込みたくないから」と回答しました。

 今後実施したいと思う感染症・風邪の予防としても、コロナ禍前と差が大きい項目が「帰宅した際、家の中のどこも触らずにまず手を洗う」(18.2pt増)、「帰宅した際、玄関で除菌や消毒をする」(16.7pt増)と高く、引き続き除菌・消毒の意識は高く、習慣化されると考えられます。その他、コロナ禍前は21.8%であった「運動をする」においても今後実施したいと思う人が34.6%と15.5pt増え、同時に健康への意識の高まりも見受けられます。

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家族みんなでさらなる家庭内での感染対策・予防を

 コロナ禍で常態化したものと言えば、マスクがあります。現在、自宅の中でもマスクをつけることがある人は約半数の49.7%います。室内でマスクをつけるシーンとして、コロナ禍前と比べると、「家族や友人と一緒にいる時」(8.2pt増)や「家族の誰かの体調がよくない時」(7.4pt増)が増加していることから、家族へ感染させない意識が高まっていることがうかがえます。

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 一方で、夫と妻とでは感染予防対策を行う理由が異なるようです。今後実施したいと思う感染予防対策に関して、妻は全体的に様々な項目で高く、妻と夫の温度差があるように感じられます。また、玄関で除菌や消毒をする家庭では、「家族への感染が不安だから」という理由の妻が64.6%と多い一方、20.0%の夫は「家族にするように言われているから」という理由であることがわかりました。家族の健康を思う衛生管理は、妻が主導のようですね。家族みんなが積極的に取り組むことで、さらなる家庭内での感染対策・予防につながるかもしれません。

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 使用済みマスクの取り扱いは?3人に1人が使用済みマスクを「リビング」に

 コロナ禍の感染症・風邪の予防で欠かせないマスクの自宅における取り扱いはいかがでしょうか。住生活研究所による「 小さな暮らしアンケート~マスク編~(2022年) 」(対象 全国の20~60代の男女(N=651))では、52.7%と半数以上が「使い捨てマスクを複数回使用することがある」と回答しました。また、使い捨てマスクの帰宅後の扱いについて、捨てる場所/仮置きする場所どちらにおいても約3人に1人が「リビング」という結果になりました。続いて多い場所として、捨てる場合は「キッチン」(23.7%)、仮置きする場所は「玄関」(21.6%)でした。

 なお、使い捨てマスクを繰り返し使用する人の7割は使用済みマスクの除菌、消臭を行っていませんでした。自宅内にウイルスや菌を持ち込まないようにする意識が高い一方で、マスクに対して意識をしている方が少ないことが見受けられます。外気が当たるマスクの表面は、ウイルスや菌、ほこり等で汚れてしまいます。使い終わった後のマスクの捨て方、管理の仕方を見直すとさらなる予防につながるかもしれませんね。

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4つの「幸せTips」で今年の冬も元気に乗り切ろう

 今回の調査では、コロナ禍になって3年経つ現在においても、感染症・風邪の予防への意識の高さは維持され、行動においても習慣化されてきていることがわかりました。その結果、新型コロナウイルス感染症にとどまらず、風邪をはじめインフルエンザなどの感染症対策にもつながっているのではないかと考えられます。

 今回の調査で導き出した、外出からの帰宅後に室内にウイルスや菌などを持ち込まないようにするためのポイントをはじめ、住まいや暮らしに盛り込みたい4つの「幸せTips」をご紹介します。現在実施できていることは継続し、これまで実施できていないこと、知らなかったことはこれから意識し、習慣につなげていきましょう。

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①玄関での除菌・消毒でウイルス・菌をガード:

基本的には住まいへの入り口となる玄関で、最低限の除菌・消毒を済ませる状態が好ましいですね。玄関には手先を消毒するアルコールスプレーやアウターなどの衣類を除菌やウイルス除去できるスプレーを置きましょう。玄関の近くに洗面や手洗いスペースがあると、帰宅時の手洗い・うがいがスムーズに行えます。部屋のドアノブに触れる前に手洗いができるので、手についた汚れを家に広げません。洗った手をふくタオルも家族で共有しない方がよいと言われています。個人用に複数のタオルかけや、ペーパータオルの置き場があるとよいでしょう。加えて、玄関の近くに更衣室のように着替えや手洗いのできるチェンジングルームがあると、上着が収納でき、部屋に汚れを持ち込まずにすみます。また、帰宅後の玄関では、靴を脱いだり、カバンを置いたりする際に壁面や床を触っていることが多いです。定期的な玄関の除菌・消毒を心がけましょう。

②おでかけに欠かせないマスクにおける習慣:

おでかけ時に必要となるマスクですが、つけ忘れてしまうことはありませんか。玄関にマスクを収納することで、つけ忘れを減らすことができます。家族人数分全てのマスクを収納することが難しい場合は、マスクストッカーなどを活用して、玄関にもマスクの居場所を設けることで、マスクを忘れて、家の中に取りに行かなくてもすみますね。また、玄関に小さな蓋つきのごみ箱を設置すると、使用済みのマスクを部屋に持ち込まずに捨てることができます。最近は、玄関扉に付けられるマグネット式のゴミ箱やマスクの一時置き用のストッカーもあるのでチェックしてみてくださいね。

③こまめな共用部の除菌・消毒:

家族みんなが触れる部分を意識していますか。ドアノブやテーブルをはじめ、例えば、照明・電気、トイレや洗面所、お風呂のスイッチなどが挙げられます。その他、キッチン周りの冷蔵庫や電子レンジもみんながよく使うものです。帰宅後、手を洗うまでの間は極力触れないように意識し、こまめに除菌・消毒を行いましょう。なお、最近はセンサーで触れずに水が出る、手洗いやキッチンの「タッチレス水栓」やセンサーで開閉可能な「室内用自動ドア」など、家の中を清潔に保つ多彩なアイテムもあります。

④ 室内換気でウイルス・菌を溜めない:

空気が乾燥し、ウイルスにとって過ごしやすい冬は、室内の空気をきれいに保つために換気が重要です。方法として「定期的な窓開け」による換気をされる方が多いと思いますが、室内の温度が下がったり、加湿していた室内の水分が外に逃げてしまったりと、快適性には課題が残ります。そこで、「熱交換型換気システム」を取り入れるのはいかがでしょうか。室内の汚れた空気を外に出す際に、室内の暖かい空気を用いて外の冷たい空気を室温に近づけて取り込むことができます。これにより、定期的な窓開けによる換気に頼らず、これからの寒い季節でも24時間きれいな空気が流れ、快適な居住空間を実現できます。今のお住まいでも、暖房器具を使用しながら、換気を行うことを推奨されています。暖房器具の近くの窓を開けると、入る冷気が暖められるため、室温の低下を防ぐことができます。

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 ぜひ皆様も4つの「幸せTips」を参考に自宅でできる感染症・風邪の予防を行い、家族みんなで元気に今年の冬も乗り越えましょう。

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住生活研究所長 メッセージ

 コロナ禍で帰宅後の手洗いや消毒が習慣になっている証拠に、手が洗えないときの違和感があります。

これから住まいを考える人は、洗面室の扉には、開けたままでも大丈夫な引き戸がおすすめです。洗面所の扉を引き戸にしてオープン使いにすると、外出からの帰宅後も直行しやすいです。私自身はこまめに消毒や抗菌をこころがけています。消毒や抗菌のためのスプレーは、ポケットに入るような小さい物をあらゆるところに分散して置いています。家の中、どこにいても1、2歩で手が届き、気づいたときにはすぐに消毒や抗菌ができるためおすすめです。 

 風邪は万病の元。日々の手洗いや除菌・消毒に注力すること、体調の変化に気をつけることで、風邪をひきにくくなることを実感することができました。習慣として続けるために、家族みんながスムーズに行動できるよう、動線やマスクの置き場所などに工夫をしたいものですね。

河﨑 由美子

執行役員 住生活研究所長

1987年入社。高校入学までの12年間を海外で過ごした経験や子育て経験などを生かし、総合住宅研究所でキッズデザイン、ペット共生、収納、食空間など、日々の生活に密着した分野の研究開発全般に携わる。一級建築士。

<「自宅における感染症・風邪の予防意識・行動に関する調査(2022年)」概要>

調査期間:2022年8月19~22日

集計対象人数:573人

集計対象:全国の20~60代の既婚男女

<「小さな暮らしアンケート~マスク編~(2022年)」概要>

調査期間:2022年6月15日

集計対象人数:651人

集計対象:全国の20~60代の男女

<記事などでのご利用にあたって>

・引用元が「積水ハウス 住生活研究所」による調査である旨と、引用元調査「自宅における感染症・風邪の予防意識・行動に関する調査(2022年)」または「小さな暮らしアンケート~マスク編~(2022年)」の記載をお願いします。

・積水ハウス ウェブサイトの該当記事へのリンク追加をお願いします。https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2022/20221027/

<住生活研究所について>

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202210268803-O13-LXhEV8i6

積水ハウスが2018年に開所開設した、日本の企業として初めて「幸せ」を研究する研究所です。

人・暮らしの視点で、ライフステージ・ライフスタイル、そしてこれからの住まいのあり方の調査・研究を行っています。今後迎える「人生100年時代」には、暮らしにおける「幸せ」のさらなる追求が重要と考え、時間軸を意識した「住めば住むほど幸せ住まい」研究に取り組んでいます。研究を通して、幸せという無形価値、つまり「つながり」「健康」「生きがい」「私らしさ」「楽しさ」「役立ち」といった幸福感を高め、家族やライフスタイルの多様な変化に対応する幸せのかたちをお客さまへご提案することを目指しています

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