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~“もふもふプッシュ”にご用心 ~
昨今、ペット(※1)の家族化やコロナ禍での自宅時間の増加に伴い、ペットを家の中で飼う人が増えました。犬・猫においては90%以上が室内飼い(※2)であるといわれています。家族の一員として癒しを与えてくれる一方で、ペットの思わぬ行動によって火災を伴う事故が発生しています。独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原]は、「ペットによる火災事故」について注意喚起し、事故を防ぐポイントについてお知らせします。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202403228396-O1-NrJKBz6B】
【※ 動物の安全に配慮して撮影しています。資料中の全ての製品と動物は実際の事故とは無関係です。】
2013年度から2022年度までの10年間にNITE(ナイト)に通知された製品事故情報(※3)では、ペットによる事故(※4)は61件発生し、うち約9割(61件中54件)が火災に至っています。飼い主の外出中に家で留守番をしていた犬や猫がこんろの操作ボタンやスイッチを押したことによる事故が多い他、ペットが電気製品に排尿したり、電源コードをかみついたりしたことによる事故も発生しています。
留守の時などペットから目を離す際は「ガスの元栓を閉める」、「ロック機能を使用する」、「ペットをケージに入れる」等、二重三重の対策をすることが大切です。また、日頃からかみつきや排尿場所等のペットの行動習性を把握し、「電気製品を使用しない時はプラグを抜く」、「ペットが好む排尿場所付近に電気製品を置かない」等の対策が事故防止に有効です。
対策によって少しでも事故のリスクを減らし、ご自身やご家族、大切なペットの命を守りましょう。
(※1)資料中のペットは、犬、猫、鳥、齧歯類など主に毛が生えている愛玩動物を指す。
(※2)出典:一般社団法人ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」
(※3)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含みます。
(※4)ペットの関与が確認されたものだけでなく、状況証拠から関与が疑われるものも含む。
年度ごとの事故発生件数
図1に「年度ごとの事故発生件数」を示します。ペットによる事故は、約 9割(61件中54件)が火災事故に発展しているため、注意が必要です。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202403228396-O2-j5wWPk31】
製品別・ペットの種類別の事故発生件数
表1にペットによる事故 61件の「製品別・ペットの種類別の事故発生件数」を示します。製品別で件数が最も多いのはガスこんろで、犬や猫が操作ボタンを押したことで発火したと考えられる事故が発生しています。ペット別で件数が最も多いのは猫で、製品全般で事故が発生しています。また、猫はIHこんろや太陽光発電用パワーコンディショナー、プリンター等の高い位置にある製品に飛び乗って事故を発生させる傾向があり、猫の高い身体能力も事故に関係していると考えられます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202403228396-O7-OEfXfJgZ】
事象別の事故発生件数と被害状況
表2に「事象別の事故発生件数と被害状況」を示します。事象別では「ペットがこんろの操作ボタンやスイッチを押したことで発火」したものが最も多く、飼い主が外出時に留守番をしていたペットが死亡する事故も2件発生しています。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202403228396-O8-2Qs0XAnP】
(※5)製品本体の被害にとどまらず、周囲の製品や建物に被害が及ぶことを拡大被害としている。
(※6)トラッキング現象・・・ペットの尿などの液体の付着により、絶縁物の表面に放電が発生し、電気の通り道である導電路(トラック)が形成されることで、配線間でショート(絶縁破壊)してしまうこと。
ペットによる事故を防ぐポイント
出掛ける際はガスこんろの元栓を閉め、IHこんろ・電気こんろは主電源を切る。 操作ボタンをロックする機能がある場合は使用する。
ペットがガスこんろに寄りかかったり、IHこんろの上に登るなどして操作ボタンやスイッチを押してしまうことがあります。万が一そのような事態になっても火災につながらないよう、ペットを家に残して出掛ける際は、ガスこんろは元栓を閉めて、IHこんろや電気こんろは主電源を切ってください。また、操作ボタンをロックする機能がある場合はロックをかけるようにしてください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202403228396-O5-58kf6bz2】
目を離す際や出かける際は、ペットをケージに入れる。
ペット(特に犬や猫)は行動範囲が広いため、出掛ける際は室内で放し飼いせずにケージに入れておくことも、大切なペットを火災から守るために有効な対策の1つです。
こんろや暖房器具の周りには可燃物やペットの興味を引く物を放置しない。
こんろや暖房器具の周りに可燃物やペットの興味を引く餌・おもちゃ等を放置していると、ペット
がこんろの火を点けたりストーブを倒したりした際に、製品の熱源に可燃物を接触させてしまうことがあります。
電気製品を使用しない時はプラグを抜いて、ペットの行動範囲外に保管する。
ペット(特に犬)は、電源コードやバッテリーをかんで、ショートさせることがあります。電気製品を使用しない時や外出時はプラグを抜いて、ペットの行動範囲の外に保管しましょう。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202403228396-O6-Z89Cj48I】
ペットが好む排尿場所付近に電気製品を置かない。
ペットの尿によるトラッキング現象で電気製品の火災事故が発生しています。ペットが好む排尿場所等に配線器具や電気製品を置かないようにしましょう。特に猫は、高い位置にある製品でも飛び乗ることができるため、注意してください。
今回の注意喚起動画はこちら
【動画:https://www.youtube.com/watch?v=chWs6BiNMRg】
一般消費者用検索ツール「SAFE-Lite」のご紹介
NITEはホームページで製品事故に特化したウェブ検索ツール「SAFE-Lite(セーフ・ライト)」のサービスを行っております。製品の利用者が慣れ親しんだ名称で製品名を入力すると、その名称(製品)に関連する事故の情報が表示されます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/safe-lite.html
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) 製品安全センターの概要
NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に毎年1千件以上の事故情報が寄せられます。製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。
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