お笑いコンビ「にゃんこスター」のアンゴラ村長さんの初のデジタル写真集「アンゴラ村長『151センチ、48キロ』100ページ豪華版 withTALENTデジタル写真集」(講談社)が好評を博している。5月16日に発売され、各電子書店の写真集部門の週刊ランキングで軒並み1位を獲得。「正直、経費とかまかなえるのかな? 売れるのかな? と心配していたので、こんなに買っていただけてビックリです」と語るアンゴラ村長さんに、グラビアに挑戦した心境や、写真集のこだわりについて話を聞いた。(前後編の前編)
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アンゴラ村長さんは1994年5月17日生まれ、埼玉県出身の30歳。2017年、「にゃんこスター」結成の5カ月後に“縄跳びネタ”で「キングオブコント」準優勝を果たし、一躍脚光を浴びた。
芸人として活動する中で舞い込んだ今回の写真集のオファー。初めて話を聞いた時を振り返り、「芸人ということにとらわれない仕事も結構やらせていただいていたので、そこは特に葛藤することなく受け入れました。せっかくお話をいただいたのなら、やらせていただきたいなと言う思いでしたね」と語る。
写真集でこだわったことは「普通さ」だといい、「私って本当に普通なんです。自分としては『私が写真集を出していいの?』と思ったくらいです。でも、発売してみたら反響が大きくて、むしろ皆さんが私の良さを教えてくれたようで、それがすごくうれしかったです」と目を輝かせる。
「個性って、もっとはっきりしたものだと思っていたんですけど、『このままでいること』という在り方もあるんだなと学ばせていただきました」
そんな“普通さ”が、写真集のタイトルである「151センチ、48キロ」にも詰め込まれている。
「日本肥満学会が出しているデータによると、151センチ、48キロの私は、やせ型でもなく肥満型でもなく、健康で過ごすことができる体重の範囲内にいるそうです。そんな私でも『太った』『ムチムチ』と言われたりするので、これが標準体形だということを、世の中に伝えられたら、という思いで名付けました」と説明。
撮影にあたって、「最初は写真集って聞いた時に反射的に『ダイエットしなきゃ』って思ったんです。でも、『それは違うぞ』と思いとどまりました」と明かす。
「アイドルの方って努力して痩せていらっしゃいますし、美しくて、表情の作り方もお上手で、いくら私が体を絞ったとしても、同じニーズを私が担えるとは思えませんでした。そういう考えもあって、無理せず、自分が持っているもので戦おう! とコンセプトが定まった感じですね」
そんなアンゴラ村長さんの自然体の魅力を捉えた写真集は、予想を上回る大ヒットを記録。周囲からの反響も大きかったという。
「写真集って少し買いにくいものなのかなと思っていたら、周囲の芸人仲間も『買ったよ』『めちゃ良かったよ』と言ってくれたので、うれしかったです。芸人でも茶化さないっていうことに、時代は本当に変わっているんだなと感じました。思ったよりも褒めていただいて幸せな気持ちでいっぱいです」と笑顔を見せる。
ランジェリー姿など大胆なカットも収められているが、写真選びには、信頼している人の意見も取り入れたという。
「自分自身やっぱりお笑いが本業なので、どの写真にするかは編集の方と5ターンくらいやりとりしました。自分でも『これだったらかわいいんじゃないか?』と思える珠玉の写真だけで構成しました。相方の(スーパー)3助さんにも相談して、お笑いの仕事にも影響がないような写真を選びました」
写真集の見どころについて、「良い意味で普通の写真集に仕上がったかな、と自負しております。近ごろは人の見た目に口を出さない方がよいという風潮ですが、そもそも普通を知らない方もいると思います。私の写真集を見て“ムチムチ”だと思わず、普通を知るきっかけになったらうれしいです。世の女性はこれぐらいだと、良い意味でそういう物差しにしてもらえたらと思います」とアピールした(インタビュー後編に続く)。