MD松尾のヒット解析:ラブプラス、モンハン、ときメモ……注目作目白押し 「絵心教室」大欠品

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーが14~20日のヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

ウナギノボリ

 今週は、月末ということでさまざまなジャンルのビッグタイトルが目白押し。特に予約が集まっているのは人気恋愛ゲームの新作「ラブプラス+(プラス)」(DS、KONAMI)、「モンスターハンターフロンティアオンライン」(Xbox360、カプコン)、「ときめきメモリアル ガールズサイド 3rd Story」(DS、KONAMI)の3タイトル。中でも「ラブプラス+」は、発売前からかなり盛り上がっており期待できそう。「モンスターハンター」は、家庭用ゲーム機のオンライン専用タイトルとしてはPS2の「ファイナルファンタジー11」(スクウェア・エニックス)以来となる10万本超えも期待できるタイトル。小型化されたXbox360の新型本体も同時発売され、既存のハードも値下げされることから新規ユーザーの参入も見込めそうです。「ときめきメモリアル ガールズサイド」の予約が多いのは、女性客の多いTSUTAYAならではで、こちらも期待しています。

 ◇14~20日の結果

 ニンテンドーDSの各本体が値下げされ、DSiLLの新色が発売されたこともあり、DSiLLは前週の倍以上の売り上げを記録しました。新色では、ブルーが1番人気。以下イエロー、グリーンと続いています。ソフトの売り上げトップは、「スーパーマリオギャラクシー2」(Wii、任天堂)。テレビCMも継続しており、息の長いヒットになっています。2位はZ指定の「グランド・セフト・オート(GTA):エピソード・フロム・リバティーシティ」(PS3、テイクツー・インタラクティブ・ジャパン)。こちらもテレビCMが放送中で予想以上の売り上げをキープ。PS3タイトルにしては手ごろな値段もポイントで、多くの企業でボーナス支給後という環境も売り上げに貢献したといえそう。

 新作のトップはDSiLLが値下げされる19日に同時発売された「ゴーストトリック」(DS、カプコン)。2日分の売り上げですが、3位に食い込みました。もう少し伸びてもという印象もありますが、ロングセラーとして期待が持てそう。「絵心教室DS」(DS、任天堂)は、予想外の大ヒットであっという間の品切れで、在庫が全然足りません。やはりイモトアヤコさんを起用したテレビCMのインパクトが大きかったようです。サッカーW杯での日本代表の活躍のおかげで、「ウイニングイレブン2010 蒼き侍の挑戦」をはじめとしたサッカーゲームが再び上位をにぎわせています。売り上げもV字回復しており、決勝トーナメント入りがかかる今週のデンマーク戦にも期待しています。

 ◇ランキングは次の通り(14~20日・TSUTAYA調べ)

1位 スーパーマリオギャラクシー2(Wii)

2位 グランド・セフト・オート:エピソード・フロム・リバティーシティ(PS3)

3位 ゴーストトリック(DS)

4位 ゼノブレイド(Wii)

5位 ウイニングイレブン2010 蒼き侍の挑戦(PS3)

6位 ドラゴンクエスト モンスターズジョーカー2(DS)

7位 ウイニングイレブン2010 蒼き侍の挑戦(PSP)

8位 フェアリーテイル ポータブルギルド(PSP)

9位 絵心教室DS(DS)

10位 メタルギア ソリッド ピースウォーカー(PSP)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約450店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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