借りぐらしのアリエッティ:最年少監督の新作に宮崎駿監督「おれ泣いちゃった」

「借りぐらしのアリエッティ」ヒット祈願イベントに登場した(左から)米林宏昌監督、神木隆之介さん、志田未来さん、セシル・コルベルさん、鈴木敏夫プロデューサー
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「借りぐらしのアリエッティ」ヒット祈願イベントに登場した(左から)米林宏昌監督、神木隆之介さん、志田未来さん、セシル・コルベルさん、鈴木敏夫プロデューサー

 スタジオジブリの劇場版アニメ「借りぐらしのアリエッティ」が17日公開される。ジブリアニメ最年少監督の米林宏昌さんが初監督を務める最新作。鈴木敏夫プロデューサーは、宮崎駿監督の第一声は「おれ泣いちゃった」だったと明かした。

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 「借りぐらしのアリエッティ」は、メアリー・ノートンさんが書いた英国の児童文学「床下の小人たち」で、宮崎監督が40年前に原作と出会い、温めてきた企画で、麻呂と呼ばれている米林監督を大抜てきし、自身は脚本を手がけた。

 アニメでは、1950年代の英国から2010年の東京都小金井市に舞台を移した。荒れた庭のある広大な古い屋敷の床下に、もうすぐ14歳になる小人の少女・アリエッティは、両親と3人でひっそりと暮らしていた。一家は、屋敷の床上に住む2人の老婦人に気づかれないように、自分たちの暮らしに必要なものを、必要な分だけ借りて暮らしていた。ある夏の日、その屋敷に12歳の少年・翔が病気療養のためにやって来た。人間に見られたら引っ越さないといけないというのが床下の小人たちのおきてだったが、アリエッティは翔に姿を見られてしまう……という物語。アリエッティを志田未来さん、翔を神木隆太郎さんが演じている。

 鈴木プロデューサーは1日のヒット祈願で、最初の試写の様子について、「(エンディングの)暗いうちから拍手をするのが普通なんですが、今回は明るくなってからも誰も拍手しなかった。スタッフは宮崎監督がこの映画をどういうふうに見るか気になったんでしょう。一瞬間があって宮崎監督が立ち上がった。そして彼(米林監督)を立たせて彼の左手を高々と上げて『よしよくやった麻呂』って言って、みんなが安心して拍手をしたんです。そのときみんなは本当にうれしかったと思います」と明かした。米林監督も「試写会で僕の後ろに宮崎さんが見ていたので、後ろで怒っていないかドキドキしていましたけれど、最後笑っていたのでほっとしました」と振り返った。

 「新たなジブリ作品の誕生と言われていますが」という質問に、鈴木プロデューサーは「そんなこといったら宮崎駿が泣くと思います。新しいジブリの始まりだと思うんですけど、世代交代ということではなくて、宮崎監督も『おれもがんばる。麻呂に負けないようにがんばる』と言っていました。彼にもがんばってもらいたいと思います。もちろん、麻呂以下スタッフががんばって新しいジブリの始まりだと思いますが、古いのも忘れないでください」と語っていた。(毎日新聞デジタル)

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