村上春樹さんの長編恋愛小説の金字塔を、松山ケンイチさんや菊地凛子さんらのキャストで映画化する「ノルウェイの森」の主題歌に、ザ・ビートルズの「ノルウェーの森」の原盤が使用されることが14日、明らかになった。ビートルズのカバー曲が映画の主題歌に使用されることはよくあるが、原盤の使用許可が出るのはまれで、ビートルズの日本の窓口になっている「EMI Music Japan」の担当者も驚いているという。世界配給の日本映画でビートルズ演奏によるオリジナル楽曲が主題歌に起用されるのは初めて。
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87年に刊行された小説「ノルウェイの森」(講談社)は主人公の青年・ワタナベの喪失と再生を描いた究極の恋愛物語として、それまでの国内の小説の発行部数を塗り替えるベストセラーとなった。単行本は装丁が赤と緑の上下巻で91年には文庫も発売され、10年5月の時点で単行本と文庫を合わせた国内累計部数は1000万部を突破。さらに36カ国語に翻訳され、各国で村上さんの熱狂的なファン「ハルキスト」を生み出している。
08年7月に「青いパパイヤの香り」(93年)や「夏至」(00年)などで知られるベトナム系フランス人のトラン・アン・ユン監督による映画化が発表され、ワタナベを松山さん、ヒロインの直子を菊地さん、緑を演技初挑戦の水原希子さんが演じることがのちに発表された。09年に撮影し、現在仕上げの真っ最中だという。
小川真司プロデューサーは撮影に入る前、トラン監督に「原作映画化の許諾と同じぐらいビートルズの原盤を使うのは難しいよ」と最初のメールで送ったというほど交渉は難航が予想され、撮影前から交渉してきたにもかかわらず、なかなか許可が下りなかった。撮影終了後、映画の主題歌として同曲のカバー曲の使用に向けて検討していたが、トラン監督が原盤を仮に当てていた編集を見て、小川プロデューサーは「やはり原盤以外にはあり得ない」という思いが高まったという。
トラン監督は「原作における『ノルウェーの森』という曲の重要性から、原盤を起用するのは必然的なことでした。映画をご覧になった観客が、たった今体験したドラマの余韻に浸るための空間作りができるように、特定の場所にこの曲を使用しました」とコメント。小川プロデューサーも「この曲と原作が分かちがたい印象を持っていたので(主題歌が)実現できてよかったと思っています。原作では冒頭でビートルズの曲が流れ、主人公のワタナベはそれまでの出来事のすべてを振り返り、時の流れを思い起こします。映画で生のビートルズのメロディーを聴くと、原作の大人になったワタナベのかき乱されるような感情を実感できると思います」と話している。
ビートルズの「ノルウェイの森」は65年に発売されたイギリス盤公式オリジナル盤「ラバー・ソウル」の収録曲。日本の窓口となっている「EMI Music Japan」の藤村美智子シニアプロデューサーは「99年にザ・ビートルズの制作担当になって以来、さまざまな楽曲使用に関するオファーをいただきましたが実現したことも、実現に近づいたことさえもなかったので、今回の主題歌使用に許諾が出たことは、正直大変驚きました。楽曲使用の交渉を始めた時点で、(本国)EMI-UKの担当者は既に原作を読んでいたようで、『素晴らしい作品だ』とコメントしていたので、村上春樹さん自身、そして彼の小説の素晴らしさがイギリスでも知られているのだと思ったのを記憶しています」と原作の魅力が英国まで及んでいたことに驚きを隠せない様子だった。
今年はジョン・レノンさんの生誕70周年、没後30年で、アニバーサリー企画で10月6日にソロアルバムとオリジナルの最新リマスター盤などの発売が予定されている。映画は12月11日に全国東宝系で公開予定。主題歌を使用した予告映像は17日から全国の映画館で上映される。(毎日新聞デジタル)
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