相武紗季:長期休暇は海外旅行 母娘でイタリアへ 映画「NECK ネック」に主演

「中途半端はよくない」と信念を貫く相武紗季さん
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「中途半端はよくない」と信念を貫く相武紗季さん

 「恐怖を妄想することでお化けを作り出す」という奇想天外なストーリーの“胸キュン”ホラー映画「NECK ネック」(白川士監督)で、お化け製造機「ネック・マシーン」を研究している変わり者の大学院生・真山杉奈を演じた相武紗季さん。白衣姿でハイテンションな役柄は初めてだったが、溝端淳平さん、栗山千明さん、平岡祐太さんら若手俳優が集まった現場の雰囲気は和気あいあいとしていて「楽しく芝居ができました」と振り返る。9月11日には主演映画「恋するナポリタン」(村谷嘉則監督)の公開も控え、忙しい中でも長い休みが取れると、海外旅行などでリフレッシュするという相武さんに、オフの過ごし方や生き方について聞いた。(細田尚子/毎日新聞デジタル)

ウナギノボリ

 「長い休みはなるべく海外旅行に出かけるようにして、短期間の休みだったら友だちとお泊まり会をしたり、買い物に行くなど、だいたい外に出て活動的に過ごしますね」という相武さん。昨年、プライベートで行ったイタリア旅行がすごく良かったと思い出を語る。「いつも母と2人旅行なんですよ。そのときは母が『死ぬ前にどうしてもイタリアに行きたい』というので、死なれちゃ困ると思って、慌てて連れて行ったんです(笑い)。ベネチアや青の洞窟(どうくつ、カプリ島)とかロマンチックな場所を見に行きたかったみたい」という。

 実際に行ってみると「すごく良かったです。私も大好きな国になりました。食事はおいしいし、イタリアに住んでいる日本人女性に何人かお会いして、皆さんとお友だちになりました。いい出会いがたくさんあって、母も革のジャケットを買えて、2人して『もうサイコー!』って言ってました」とつい笑みがこぼれる。

 朝晩に入浴して心も体もリラックス。「いつも30分くらい半身浴をするんです。じっくりと汗をかいて。お友だちから入浴剤をたくさんいただいたので、毎日入浴剤を使って色や香りを楽しんでいます」という。また愛犬と遊ぶのもリフレッシュになる。「女の子(メス)なんですけど、すごくわがままで可愛いんです」と時間があったら愛犬のボロニーズとじゃれ合う。

 自分の性格を「切り替えが早い」と自己分析する。「怒っていてもすぐにどうでもよくなるんですよね。悲しいことがあっても1時間くらいしたら沈静化して、翌日になったら、なんで怒っていたのか、悲しんでいたのかさえ思い出せないくらい。怒っていた相手に、『怒っちゃって、ごめんね』って謝ったりして」と外見の印象通りさっぱりしている。

 ただし、一度始めたことは「途中で投げ出すのはやめよう」と考えている。「子どものときから、両親の教えがそうだったんですね。何か習いごとがしたいと言ったら、次の日にはパンフレットとか取り寄せてくれて、なんでもやっていいと言われて。でも何カ月か後にやめたいと言うと、『なぜやめたいのか理由をみんなに説明しなさい。それができないならやめちゃだめだよ』と言われて。ちゃんと自分で納得できるような理由があればやめていい、と。このことは今でも自然に身についています。始めたことはどこまでやりたいのか、最後の方まで考えますね」と生き方に一本、芯が通っている。女優の仕事も「中途半端でやめるのはだめだなと思っています。だから、今はできるだけ長く、できるなら一生やりたい」という信念で続けている。

 最後に女性が50、60代になっても輝き続ける秘訣(ひけつ)を聞くと、「目標があるとか、こうなりたい、こうしたいというものを持っている人はキラキラしていて楽しそう。毎日充実しているんだろうなと思います。だから、私もずっと何か楽しみながら目標を持って生きていきたいな、と思っています」と目を輝かせた。

 <プロフィル>

 1985年6月20日、兵庫県生まれ。03年、ドラマ「ウォーターボーイズ」(フジテレビ系)で女優デビュー後、数々の映画、CM、ドラマで活躍。04年には「茶の味」(石井克人監督)で映画初出演。05年にNHK「どんまい!」で連続ドラマ初主演。ほかに「レガッタ~君といた永遠」(06年)、「華麗なる一族」(07年)に出演。07年には「歌姫」でギャラクシー賞マイベストTV賞グランプリを受賞。8月21日、「NECK ネック」がシネマサンシャイン池袋(東京都豊島区)など全国で公開され、続いて9月11日には主演映画「恋するナポリタン」(村谷嘉則監督)が公開される。

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