MD松尾の月間ヒット予測:10月「ゴッドイーター バースト」がトップか 「マリオコレクション」台風の目に

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

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 09年10月は、DSソフトの強さが光りました。トップは「Wiiフィット プラス」(Wii、任天堂)だったものの、「ポケットモンスター」(ポケモン)、「トモダチコレクション」(任天堂)、「イナズマイレブン2」(レベルファイブ)など、DSタイトルが上位10位中7本という圧倒的な強さを見せました。一方、ハードは前月に発売された新型PS3が引き続き好調で、全体的にも好調な売り上げとなりました。

 10年10月は、年末に備えた買い控えに加え、値下げでPS3の単価が下がっていることもあってハード市場は苦戦が予想されます。ただ、ソフト市場はラインアップが充実していることもあり、09年を上回る売れ行きが期待できそうです。

 トップと予想しているのは、60万本を売り上げるヒットを記録した人気アクションゲームの派生版「ゴッドイーター バースト」(PSP、バンダイナムコゲームス)のアペンド版です。プレーするには前作のディスクとセーブデータが必要なため、前作のユーザーが対象の商品ですが、2100円という新作とは思えない破格の値段は魅力的。発売日が10月28日なので、集計期間もわずか4日だけですが、大ヒットが期待できます。2位は人気RPGの最新作「キングダムハーツ リコーデッド」(DS、スクウェア・エニックス)と予想。中高生以上のユーザーを対象にしたRPGとしては久々のビッグタイトルで期待できそう。

 台風の目になりそうなのが、3位と予想している「スーパーマリオブラザーズコレクション スペシャルパック」(Wii、任天堂)です。5月発売の「スーパーマリオギャラクシー2」(同)まで、マリオシリーズはずっといい流れが続いており、このあたりで「元祖のスーパーマリオはどうだったっけ?」と考えるユーザーも多いはず。発売25周年を記念して限定販売されるタイトルで、「1」「2」「3」「USA」と4本のソフトが収録されているにもかかわらず2500円と値段も安く、スーパーマリオの25年間の歴史が分かるブックレットやサントラCDまで付いています。在庫をしっかり確保できればさらなる上位もねらえるでしょう。

 その他の新作タイトルでは、人気ソフト「グランドセフトオート」シリーズを手がけたロックスターゲームスのZ指定タイトル「レッド・デッド・リデンプション」(PS3)、劇場版アニメとゲームがセットになった「劇場版マクロスF ~イツワリノウタヒメ~ Hybrid Pack」(同、バンダイナムコゲームス)などに注目です。

 ◇10年10月のヒット予測

1位 ゴッドイーター バースト アペンド版(PSP)

2位 キングダムハーツ リコーデッド(DS)

3位 スーパーマリオコレクション スペシャルパック(Wii)

4位 ワールドサッカーウイニングイレブン2011(PS3)

5位 ポケットモンスターブラック(DS)

6位 ポケットモンスターホワイト(DS)

7位 毛糸のカービィ(Wii)

8位 レッド・デッド・リデンプション(PS3)

9位 劇場版マクロスF ~イツワリノウタヒメ~ Hybrid Pack(PS3)

10位 ロード オブ アルカナ(PSP)

 ◇参考資料 09年10月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 Wiiフィットプラス(Wii)

2位 ポケットモンスター ソウルシルバー(DS)

3位 ポケットモンスター ハートゴールド(DS)

4位 グランツーリスモ(PSP)

5位 トモダチコレクション(DS)

6位 イナズマイレブン2 ブリザード(DS)

7位 イナズマイレブン2 ファイア(DS)

8位 ベヨネッタ(PS3)

9位 真・女神転生 ストレンジジャーニー(DS)

10位 光の4戦士 −ファイナルファンタジー外伝−(DS)

◇プロフィル 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約450店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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