上村一夫:生誕70年、没後25年を記念 「狂人関係」原画展 浮世絵木版画も販売

展示される浮世絵木版画(C)上村一夫オフィス
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展示される浮世絵木版画(C)上村一夫オフィス

 マンガ家上村一夫の生誕70年、没後25年を記念し、葛飾北斎を主人公にした代表作「狂人関係」の原画展が、東京都世田谷区のギャラリー「下北沢GAoh!(ガオ)」で11月2日から開催される。同月21日まで。

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 67年にデビューした上村の作品は、劇画調の画風が特徴。「漫画アクション」、「ビッグコミック」など数々の雑誌で連載を手がけ、「同棲時代」など70年代の世相にあった作品がヒットした。没後の今もなお、国内外での評価は高く、小池一夫さん原作で上村が作画した「修羅雪姫」は、73年に梶芽衣子さん主演で映画化され、クエンティン・タランティーノ監督が03年に監督した「キル・ビル Vol.1」でオマージュをささげている。

 ギャラリーの担当者は「マンガ家上村一夫は、卓越した描画ゆえ『昭和の絵師』といわれていました。そんな上村作品からは、江戸先達の絵師に敬意を持ち、影響を受けていたことがうかがわれます。『狂人関係』の作中では、北斎の弟子捨八に自分自身を重ね合わせ、粋と風狂の世界を見事に描き上げています」と展示について語っている。

 展覧会では、上村の遺稿の中から、女性を描いた3作品が江戸木版画を継承するアダチ版画研究所で「浮世絵木版画」となり、限定販売される。展示は午前11時~午後7時(最終日は午後6時まで)。入場無料、月曜休館。(毎日新聞デジタル)

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