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宮城県七ケ浜町:痛車・コスプレで町おこし ファンの批判乗り越え、町ぐるみで盛り上げ

アニメ
「七ケ浜国際村」の美しい自然をバックに自慢の衣装を披露するコスプレーヤー

 宮城県七ケ浜町で30日、痛車の展示会やコスプレのファッションショー、ライブなどの複合イベント「痛セブン」が開かれた。同町の鼻節神社がアニメ「かんなぎ」に登場する神社のモデルになったことをきっかけに、町おこしの取り組みが始まり、痛車やコスプレといった「オタク文化」を活用した地域振興策に町ぐるみで取り組んでいる。その舞台裏を追った。(毎日新聞デジタル)

 「かんなぎ」は、平凡な高校生と、少女の姿をした神様ナギとの日常を描いたラブコメディー。08年10月にアニメ化され、原作者の武梨えりさんの出身地であることから、作品中に登場する神社が、七ケ浜町にある鼻節神社をモデルにして描かれことが知られ、ファンが同地に殺到する“聖地巡礼”が始まった。ファンがイラスト入りの絵馬を奉納する光景などが、地元のテレビや新聞にも取り上げられた。

 この現象を受け、同町は09年夏、地元のテレビ局と協力し、「かんなぎ」のホラーハウスや、グッズを制作するなど町おこしの企画を進めたが、ホラーハウスは「アニメの演出と違う」、売り出したグッズも「高い」などと批判され、イベントの告知が遅れたこともあり、期待する効果は得られなかった。

 そんな中で、アニメやゲームのキャラクターを車体に大きく描いた「痛車」と、アニメやゲームのキャラクターに成りきる「コスプレ」が、新たな町おこしの柱となっていった。

 痛車の愛好会に「かんなぎ」のファンもいたことから、町と愛好会が協力して09年秋にイベントが開催された。コスプレは、元々同町の多目的ホール「七ケ浜国際村」の建物や松林、海が、撮影の背景として人気となり、他県からも毎週ファンが訪れるようになっていた。そんな、コスプレーヤーを見て、渡辺善夫町長が「もっと町のよさを知ってもらい、地域の活性化につなげたい」と語り、町内の民宿への宿泊を勧めたり、国際村の施設をコスプレーヤーのために提供するなどの取り組みを進めている。その結果、土日祝日は、コスプレの撮影会で埋まり、職員が休みを取るのに苦労する過密スケジュールになっているという。

 30、31の両日に開かれた「痛セブン」では、痛車とコスプレのイベントに加え、七ケ浜国際村をすべて貸し切りにし、コスプレのライブやダンス、ファッションショーを開催。イベント後には、立食パーティーをするなど来場者を歓待した。前年に開かれた痛車イベントに比べ、民宿の宿泊客は4倍になり、痛車も2日間で100台が集まるなどの盛り上がりを見せた。

 国際村の星勝明事務局長はイベント中は、来場者に話しかけ、施設のさまざまな場所を開放するなどサービスたっぷりで、「職員は、優れたサービスをするホテルマンであるべきだ」と言い切る。国際村の入り口には、武梨さんの直筆イラストと、故郷への思いと気遣いにあふれた手紙が飾られている。仙台市では、アニメやゲームで人気の「戦国BASARA」をきっかけに、伊達政宗や片倉小十郎のゆかりの地が人気となったり、埼玉県久喜市ではアニメ「らき☆すた」の“聖地”として、町おこしに成功している。コスプレや痛車が七ケ浜町の振興につながるか、今後に注目だ。

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