錦織圭:「松岡修造さん超せるよう頑張りたい」11年の飛躍誓う WOWOWインタビュー

11年1月には「全豪オープンテニス」に臨む錦織圭選手。Photo:アフロ
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11年1月には「全豪オープンテニス」に臨む錦織圭選手。Photo:アフロ

 日本が誇る男子テニスのエース錦織圭選手の10年シーズンを試合映像で振り返るドキュメンタリー番組「錦織・クルム伊達 それぞれの世界挑戦2010」が、WOWOWで19日午後11時から放送される。右ひじの手術で1年以上のブランクが空いて一時はランク外となったが、今年2月の復帰からわずか半年でテニス4大大会のグランドスラム出場基準となる100位以内にカムバック。日本のエースはこの激動の1年をどう感じていたのか。来月には11年のグランドスラム初戦「全豪オープンテニス」も控え、錦織選手がWOWOWの独占インタビューに応えた。(毎日新聞デジタル)

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 −−昨年のこの時期はケガに苦しんでいました。

 ちょうど1年前のリハビリ期間が一番つらかったですね。こうやってテニスができるだけで幸せですし、100位まで戻って来れたのは大きかったと思います。

 −−ランキングが消滅した時の心境は?

 「簡単に戻ってこれるんじゃないか?」という思いもありましたが、もしかしたらホントに100位まで戻れず、トップの選手と試合することはもう無理なのではないかと思うこともあって……。ランキングが無くなったのはプロを始めて以来だったし、1年間休むというのも初めてだったので、すごく不安がありました。

 −−どん底を味わった分、開き直れたという感じですか?

 希望は失ったわけではなかったので、また一から始めようと思いました。長い道のりであっても、一つの経験としてやっていかないといけないと思いました。

 −−5月末の全仏オープン2回戦では、世界3位のノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)、6月末のウィンブルドン1回戦では、世界1位のラファエル・ナダル選手(スペイン)と対戦しました。

 短期間でこれだけトップの選手とやれたのは初めてだったので、いろんなことを勉強させてもらいました。トップクラスのテニスを肌で感じたことはすごく大きかったと思います。

 −−8月末の全米オープン2回戦では、全豪ベスト4のマリン・チリッチ選手(クロアチア)を相手に、5時間の激闘を制しました。

 チリッチ選手とは2年前くらいにやったことがあるんですけど、相手のリーチやサービスにてこずって何もできなかった思い出があったので、あまり自信はなかった。でも試合をやるにつれて自信を得ていって、ファイナルも接戦でしたけど、それを勝てたのはすごくうれしかったですね。

 −−全米オープンでベスト16に入った08年と今では世界に対する意識は変わりましたか?

 08年は勢いでトップまで行けましたが、今年はいろんな選手が自分を分かってきていて、弱点を狙ってくるのでやりにくいと感じました。そういう点が2年前とは違いますね。それから、ケガした後、右ひじの不安が消えなくて、思い切りラケットを振れない自分がいたので、悩みの多い1年でしたね。

 −−来シーズンの目標は?

 一つはランキングでトップ50以内に入ること。あと、松岡修造さんの46位を超せるように頑張りたいです。来年は全豪オープンもすぐ迫ってきてるので、グランドスラムで結果を出せるように頑張りたいと思います。

 −−11年1月に開催される全豪オープンの目標を教えてください。

 全豪オープンのコートはすごく好きで、ボールもよく跳ねていくので、自分には合っていると思います。暑さとの戦いもあって大変ですが、環境も大好きなので全力で戦いたいと思います。みなさん、応援してください。

 「錦織・クルム伊達 それぞれの世界挑戦2010」は、女子のベテラン、クルム伊達公子選手にも密着しており、WOWOWで19日午後11時からハイビジョン放送される。また、錦織選手が出場する「全豪オープンテニス」も、11年1月17~30日の間、連日生中継される。

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