はじめの1巻:「ビリオネアガール」 「狼と香辛料」作者が原作 美少女トレーダーの悩みとは?

支倉凍砂さん原作、桂明日香さん画の「ビリオネアガール」(講談社)1巻の表紙
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支倉凍砂さん原作、桂明日香さん画の「ビリオネアガール」(講談社)1巻の表紙

 1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、アニメ化もされた人気ライトノベル「狼と香辛料」の作者・支倉凍砂さんの原作で、「ハニカム」でおなじみ桂明日香さん画の「ビリオネアガール」です。

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 大学生の高遠恵は、大学の教授から時給1万円の家庭教師のアルバイトを紹介され、一人の少女に出会う。雇い主の少女の名は、藤岡紫。内気な少女だが、170億円の資産を持つすご腕のトレーダーだった。「デイトレーダーなんて引きこもりに毛の生えたようなものでしょ」という少女の「私を助けてほしい」という申し出に、力を貸すことになる……というストーリーだ。

 ◇編集部からのメッセージ アフタヌーン編集部 城戸雄介 「支倉さんはお金、桂さんは美女子大好き」

 大ヒットライトノベル「狼と香辛料」に続く支倉凍砂さんの新作、しかもマンガ原作ということで注目され、おかげさまで好評いただいています。支倉さんは本当にお金が大好きな人です。だからトコトンお金にこだわった作品が誕生しました。

 支倉さんから届く原作は小説仕立てです。それは経済ネタがふんだんに盛り込まれた、とてもみずみずしい文章です(単行本にショートショートがおまけとして掲載されているので、片りんを味わっていただければ幸いです)。マンガに落とし込む際にだいぶカットしているため、いずれ原作自体の素晴らしさもご覧いただく機会を作りたいですね。

 作画を担当している桂明日香さんはせっかく美人なのに、ヒロイン・紫をいかに可愛く見せるかということを打ち合わせていると、とてもオッサン然とした視点で熱くアイデアを語ります。さすが「ハニカム」作者の面目躍如(やくじょ)といったところでしょうか(笑い)。そのおかげもあって、トコトン美少女にこだわった作品に仕上がっています。

 タイトルどおりの「ビリオネアガール」を巡り、誰もが振り回される青春ドラマです。まだ物語は動き出したばかり。くるくると表情を変える藤岡紫の表情、魔性から目を離せません!

 ◇書店員の推薦文 鹿児島・ひょうたん書店の筒口征洋さん 「清く正しいお金持ちになる方法に注目」

 立場にギャップのある男女のラブコメ展開も気になるところですが、この作品のもうひとつのテーマである「清く正しいお金持ちになる方法」にも注目したいところ。年齢とは不釣り合いな収入を得ている女の子が、多すぎる資産とどう向きあいどんな生き方を模索していくのか。そして、人間はお金というものとどう付き合えばいいのかという、新たな価値観をも提示してくれるのではないかと期待しています。これを読んでおけば、ある日突然使い道に困るほどの大金を手にしても安心ですね!

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