スリムクラブ:M−1準優勝“ブレーク必至”コンビの素顔 実は「フランチェン」だった

ブレークするか?「スリムクラブ」
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ブレークするか?「スリムクラブ」

 年末に放送された漫才日本一を決める「M−1グランプリ2010」(ABC・テレビ朝日系)で、最終決戦の3組に残り、がぜん注目が集まっているお笑いコンビ「スリムクラブ」。ネタ見せ番組「エンタの神様」(日本テレビ系、3月終了)でフランケンシュタインを模した「快物フランチェン」という特異なキャラクターで登場していたものの、知る人ぞ知る存在だった沖縄出身のコンビが、M−1をきっかけに人気者へと駆け上がるか!?

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 「スリムクラブ」は左側のボケ担当、真栄田賢(まえだ・けん)さんと右側のツッコミ担当、内間政成(うちま・まさなり)さんのコンビ。ともに34歳で那覇市出身の2人は地元の琉球大に進学し、学内で知り合った。国立大出身で、京大出身の「ロザン」の宇治原史規さんら最近話題の「高学歴芸人」でもある。2人とも身長が180センチを超す長身で、ウチナンチュー(沖縄県人)らしい“濃い”ルックスも魅力だ。

 沖縄のお笑い専門の事務所「オリジン」(以前「キャン×キャン」などが所属)にいたが、上京して02年、吉本興業の「NSC東京」へ入学。同期には「ジョイマン」「こりゃめでてーな」「キャベツ確認中」などがいる。コンビ名は語感がよくて売れそうな言葉「スリム」にクラブをつけたという(2人の体形がスリムだからではないらしい)。

 「スリムクラブ」は、ものすごい早口でしゃべるコンビが主流の最近では珍しいほどゆっくりと、しかも間を空けて話す芸風で、かすれ声の真栄田さんのとんちんかんなトークを内間さんが受けながら困る、というパターンで展開する。これが「M-1」でも新鮮に映り、シュールな面も審査員の評価を得た。

 「エンタの神様」では、真栄田さんが「フランチェン」としてステージに登場し、内間さんは指令を出す博士役として声のみで出演していた。昨年から始まった「沖縄国際映画祭」では、地元出身芸人としてプレイベントから大活躍。11年3月に開かれる第3回でも会場でブレークしそうだ。

 ちなみに、毎日新聞で09年3月、「沖縄国際映画祭」と「ニュース時事能力検定試験(ニュース検定)」を知ってもらおうと企画された「沖縄おもしろ検定」に、「ジャルジャル」「くまだまさし」らとともに難問に挑戦。地元だけあって、真栄田さんが95点(100点満点)を獲得し1位、内間さんも80点で2位と、ワンツーフィニッシュを決め、高学歴芸人ぶりも見せつけた。

 毎回、王者はもちろん、それ以外の出場コンビも注目を集め、翌年には全国区の人気を獲得する“人気コンビ製造機”的な役割を果たしてきた「M−1グランプリ」。11年は優勝した「笑い飯」はもちろん、今回の台風の目だった「スリムクラブ」の活躍に注目したい。(毎日新聞デジタル)

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