日本アカデミー賞:「告白」が作品賞など4冠 主演男優・女優賞は「悪人」の妻夫木、深津

「第34回日本アカデミー賞」の各賞を受賞した(左から)樹木希林さん、中島哲也監督、深津絵里さん、柄本明さん、(前列左から)芦田愛菜ちゃん、大野百花ちゃん
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「第34回日本アカデミー賞」の各賞を受賞した(左から)樹木希林さん、中島哲也監督、深津絵里さん、柄本明さん、(前列左から)芦田愛菜ちゃん、大野百花ちゃん

 「第34回日本アカデミー賞」の授賞式が18日、東京都内のホテルであり、各賞の最優秀賞が発表された。09年に本屋大賞に輝いた湊かなえさんのベストセラー小説を映画化した「告白」が作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞の4冠に輝いた。主演男優賞、主演女優賞は「悪人」の妻夫木聡さん(30)と深津絵里さん(38)が受賞。「悪人」は助演男優賞、助演女優賞、音楽賞も含め5冠で、「十三人の刺客」が4冠を獲得しており、3作品で最優秀賞を分け合った。

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 「告白」は、松さん演じる中学校教師が、自分が勤める学校のプールで娘を亡くし事故死とされたが、犯人は担任クラスの生徒だと告発。真相を明らかにしていくミステリー。R-15指定を受けながらも38億円を超えるヒットとなった。ブルーリボン賞で作品賞、報知映画賞で中島監督が監督賞を受賞している。

 作品賞が発表されると場内には「わあっ!」と歓声があがり、出演した松たか子さん(33)と木村佳乃さん(34)は壇上で抱きあって喜んだ。中島哲也監督(51)をして「松さんが引き受けてくれなかったらこの映画を撮らなかった」と言わしめた松さんは、受賞の感想を聞かれて言葉にならず絶句し、涙を流した。木村さんは「うれしいです! 最高です!」と満面の笑みを見せた。

 脚本も務めた中島監督は「脚本賞で終わると思っていたんですけど……」とジョークを飛ばし、「本当にスタッフ、キャストのおかげだと思います」と涙ぐんで受賞を喜んだ。また「こういった題材をたくさんのお客さんが見ていただいたっていうことが、日本映画のバリエーションを増やしていく役に立つのかなと思って、この受賞は本当にうれしいです」とコメントした。

 助演男優賞は柄本明さん(62)、助演女優賞は樹木希林さん(68)が受賞し、優秀音楽賞を久石譲さん(60)が受賞した。優秀撮影賞、優秀照明賞、美術賞、録音賞を「十三人の刺客」が受賞し、アニメーション作品賞は「借りぐらしのアリエッティ」、外国作品賞は「アバター」が受賞した。(毎日新聞デジタル)

 その他の受賞作品、受賞者は以下の通り(敬称略)。

 ▽新人俳優賞=芦田愛菜(ゴースト もういちど抱きしめたい)、大野百花(きな子 見習い警察犬の物語)、仲里依紗(ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲、時をかける少女)、永山絢斗(ソフトボーイ)、三浦翔平(THE LAST MESSAGE 海猿)、三浦貴大(RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語)▽話題賞作品部門=SP野望篇▽話題賞俳優部門=岡村隆史(てぃだかんかん 海とサンゴと小さな奇跡)

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