歌舞伎座と松竹は5日、休館中の「歌舞伎座」(東京都中央区)の建て替え後の外観デザインを発表した。「歌舞伎の殿堂『歌舞伎座』の継承」をコンセプトに、劇場と賃貸オフィスビル(地上29階地下4階)を併設した「歌舞伎座ビル(仮称)」を建設する。完成は15年春の予定。
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建て替え後の「歌舞伎座」のデザインは、建て替え前の第4期歌舞伎座を踏襲。今まで通りの低層の劇場に、瓦屋根や唐破風(からはふ)、欄干などが特徴的な日本様式の外観となる。客席数や舞台寸法も第4期のものと同程度で、併設している高層ビルの7~29階はオフィスフロアとして利用。ビルの外観は、低層の「歌舞伎座」を引き立てる背景になるよう、日本建築の捻子連子(ちりこれんじ)格子をモチーフにしたつくりになる。
また、歌舞伎を普及させるための文化施設などを新設し、地下2階で東京メトロ東銀座駅に直結させる。防災対策にも注力し、建物の耐震性能の強化や、自家発電設備なども設置。帰宅困難者の一時収容施設にもなるという。発表会に登壇した歌舞伎座の大谷信義社長は、「より多くの皆様に、お役に立てる施設にしたい」と語った。(毎日新聞デジタル)