英国最高の文学賞「ブッカー賞」の受賞作家で、映画「日の名残り」などの原作者として知られるカズオ・イシグロさんの小説の映画化「わたしを離さないで」(マーク・ロマネク監督)が全国で公開中だ。イシグロさん自身が製作総指揮を務めた。ある宿命を背負った若者3人が、愛に癒やされ傷つきながら、人生を懸命に生きようとする姿を描く。「17歳の肖像」(09年)で米アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたキャリー・マリガンさんが主人公のキャシーを演じ、その相手役トミーには「ソーシャル・ネットワーク」(10年)で注目されたアンドリュー・ガーフィールドさん。さらに、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのキーラ・ナイトレイさんがキャシーの親友ルースを演じる。
あなたにオススメ
朝ドラ「ばけばけ」徹底特集! 高石あかりがヒロインに
原作では、真相は少しずつ少しずつ明かされていくが、アレックス・ガーランドさん(「28日後…」など)による脚本は、最初の数分で多くのことを明かしている。小説が持つ静ひつさや親密さがこそげ落とされ、SFやミステリー映画のような表現の仕方をしている。小説を先に読んだため、その展開に違和感をおぼえたが、一方で、本を読みながら頭の中に巡らせた“映像”が、そのままスクリーンに広がっていることに感動する。また、映像になったことで、小説にひそむ残酷さが一層ストレートに伝わってくる。
イシグロ作品のファンは、この映画の世界観をどう受け止めるだろう。ちなみにイシグロさんご本人は、「私の書いた原作より、映画は一層素晴らしいものになった」と称賛している。TOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
唯一無二のビジュアルと、自分を貫く言葉、独自のカリスマ性で多くの熱狂的ファンを集める“大物マダムタレント”のアレン様。自身が考える「幸福論」についてつづったエッセー「幸せになりた…
唯一無二のビジュアルと、自分を貫く言葉、独自のカリスマ性で多くの熱狂的ファンを集める“大物マダムタレント”のアレン様。現在発売中のエッセー「幸せになりたいとほざくァンタ達へ」(幻…