幕末にタイムスリップした医師の活躍を描いた村上もとかさんのマンガ「JIN−仁−」のコミックスが、テレビドラマのヒットを受け、爆発的に売り上げを伸ばしている。累計発行部数は現在、680万部と第1期ドラマ化発表前のなんと4倍以上。5月には全20巻の重版が行われる予定で、初回平均視聴率が23.7%と今年の大河ドラマ(21.7%)を上回る好発進を見せた続編ドラマともども、今後どこまで売り上げを伸ばすか注目される。
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同マンガは00年4月に雑誌連載を開始し、コミックスはドラマ化発表前は、約150万部(14巻)だった。それがドラマ第1期終了までに310万部(16巻)を超えた。マンガ連載は10年11月に完結し、12月時点ではシリーズ累計530万部以上に達し、11年2月に発売された最終20巻でコミックスも完結した。もともと巻数が少なかったり、部数がそれほど出ていない作品の場合は、映像化により部数が倍になることはあるが、巻数が10巻以上あり、平均して各巻10万部を売り上げている作品で、ここまで部数を伸ばした事例はあまりないという。
マンガは、大学病院の脳外科医だった南方仁が、幕末にタイムスリップしてしまうSF医療ドラマ。満足な医療器具や薬もない状態で人々の命を救う中、坂本龍馬や勝海舟ら幕末の英雄と知り合い、激動する歴史に巻き込まれる……というストーリー。原作者の村上さんは、剣道に打ち込む若者の姿を描いた「六三四の剣」や、ドラマにもなった歴史大河「龍−RON−」でも人気を集めている。
コミックスは3月以降、45万部以上の増刷を行い、5月には全巻重版が行われる予定。また、名作マンガを再編集しコンビニなどで発売する廉価版コミックス「集英社ジャンプリミックス」に5月以降登場することも決まっており、コミックス完結後3カ月で名作マンガ入りするのも異例となっている。(毎日新聞デジタル)
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