MD松尾の月間ヒット予測:9月 復刻版「ドラクエ」が人気 PS3ソフトが好調か

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

ウナギノボリ

 10年9月は大人気シリーズの最新作「ポケットモンスターブラック・ホワイト」(DS、ポケモン)が断トツの人気。売り場で大きく展開できたこともあり、大成功しました。前年に発売された「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」(同)のおかげでかつてシリーズを遊んでいた20代以上のユーザーが回帰したことも売り上げを伸ばした大きな要因の一つでしょう。また、「龍が如く」シリーズのスピンオフ作品「クロヒョウ 龍が如く新章」(PSP、セガ)も良かった。同時期に放送されたドラマとのメディアミックスも成功しました。

 一方、今年の9月は厳しい売り上げになりそう。ここ数年発売されていた「ポケモン」シリーズの新作が、今年はない点が大きいですね。トップは「ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエスト1・2・3」(Wii、スクウェア・エニックス)と予想。人気シリーズ「ドラゴンクエスト」の1~3のファミコン版とスーパーファミコン版計6タイトルを収録した作品で、かつてオリジナル版を遊んでいた30代前後のユーザーの回帰を見込んでいますが、加えて若いライトユーザーにどこまで伸ばせるかが売上本数を左右しそうです。

 また、PS3の有力タイトルも相次いで発売されます。人気シリーズ「テイルズ オブ」でPS3初のオリジナル作品となる「テイルズ オブ エクシリア」(バンダイナムコゲームス)を筆頭に、人気作「デモンズソウル」のスタッフが手がけた「ダークソウル」(同)、「真・三國無双6 猛将伝」(コーエーテクモゲームス)と盛りだくさん。PS2の名作をリメークした「ICO」(SCE)、「ワンダと巨像」(同)は、予約段階で2作がセットになった「Limited Box」に人気が集中しています。

 ◇11年9月のヒット予測

1位 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエスト1・2・3(Wii)

2位 テイルズオブエクシリア(PS3)

3位 ダークソウル(PS3)

4位 モンスターハンターポータブル 3rd HD Ver.(PS3)

5位 ICO/ワンダと巨像 Limited Box(PS3)

6位 真・三國無双6 猛将伝(PS3)

7位 デビルサバイバー オーバークロック(3DS)

8位 バイオハザード リバイバルセレクション(PS3)

9位 グランナイツヒストリー(PSP)

10位 RESISTANCE 3(PS3)

 ◇参考資料 10年9月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 ポケットモンスターブラック(DS)

2位 ポケットモンスターホワイト(DS)

3位 クロヒョウ 龍が如く新章(PSP)

4位 モンハン日記 ぽかぽかアイルー村(PSP)

5位 ワンピース ギガントバトル!(DS)

6位 Wii Party(Wii)

7位 けいおん! 放課後ライブ!!(PSP)

8位 フロントミッション エボルヴ(PS3)

9位 エースコンバットX2 ジョイントアサルト(PSP)

10位 METROID Other M(Wii)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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