アキバ中古ゲーム市況:モンハンが“瞬殺” 「FF13−2」「PSVita」でにぎやかに

 東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER(トレーダー)」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、8~14日の集計を基に、中古市場の今を語ってもらいます。

あなたにオススメ

 予想通り、大ヒットアクションの3DS版「モンスターハンター3(トライ)G」(カプコン)一色で、発売日のうちにほぼ“瞬殺”という状況。予約分と整理券配布分だけだった店舗もあったほど、今週に入っても品薄状態が続いています。コンスタントに入荷はあるのですが、それもクリスマス明けまで。このあたりで落ち着いていればいいのですが、これを逃すと当分入荷がないので、品薄が続けば争奪戦になりそう。

 中古市場のトップは「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」(PS3、バンダイナムコゲームス)。「セブンスドラゴン2020」(PSP、セガ)、Z指定タイトルの「コールオブデューティ モダン・ウォーフェア3 字幕版」(PS3、スクウェア・エニックス)と続きました。また、新作の「とある科学の超電磁砲」(PSP、アスキー・メディアワークス)も人気でしたね。

 今週は大作「ファイナルファンタジー(FF)13−2」(PS3・Xbox360、スクウェア・エニックス)に加え、週末には新型携帯ゲーム機「プレイステーション・ヴィータ(PSVita)」もついに発売と大いに盛り上がるでしょう。「FF13−2」は、一部の店舗では行列もできたようですし、内容的にも悪くない出来なのですが、「続編」扱いということが不安材料。前作「FF13」は、まだPS3があまり普及していなかった時期の発売だったということもあって、その続編という見方をされてしまうのはちょっと厳しいか。まあ、PS3版中心の商いになるのは仕方ないでしょうね。

 「PSVita」は、予約段階でかなりの引き合いがあり、早々に予約を締め切りましたが、その後追加出荷が決まってからの反応はいまいちなのが気がかりです。当初の想定以上に、初回版好きのコアユーザーが多いようで、専用メモリーカードも一番容量の大きい32GBの需要が高かったこともそれを裏付けています。ソフトではハードの性能がでやすいレースゲームの「リッジレーサー」(バンダイナムコゲームス)をはじめ、「ロード・オブ・アポカリプス」(スクウェア・エニックス)、「アンチャーテッド 地図なき冒険の始まり」(SCE)、「真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクト)」(チュンソフト)あたりが人気か。

 実は、一番注目しているのは発売の翌週の売り上げです。3DSも発売の翌週にぱったりと売れ行きがストップしており、そこから厳しい時期が長く続きました。主力タイトルの迅速な投入が待たれるところです。

 17、18日は、2号店の11周年記念セールを実施します。中古全商品を1割引きにするほか、17日にはPSVita本体が当たる大抽選会も実施します。ぜひこの機会に利用してみてくださいね。

 ◇中古ランキングは次の通り。(8~14日・トレーダー調べ)

1位 機動戦士ガンダム エクストリームバーサス(PS3)

2位 セブンスドラゴン2020(PSP)

3位 コールオブデューティ モダン・ウォーフェア3 字幕版(PS3)

4位 アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス(PS3)

5位 テイルズ オブ エクシリア(PS3)

6位 ファイナルファンタジー零式(PSP)

7位 ザ エルダースクロールズ5:スカイリム(PS3)

8位 マリオカート7(3DS)

9位 ゼルダの伝説 時のオカリナ3D(3DS)

10位 ダークソウル(PS3)

 ◇プロフィル

 小林俊一(こばやし・しゅんいち) 中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

 中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。

ゲーム 最新記事