加藤ミリヤ:「ツアー中は神聖な時期」 横浜アリーナ公演の放送を前にファンへの思いを語る WOWOW

8日に横浜アリーナでライブを行った加藤ミリヤさん=WOWOW提供
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8日に横浜アリーナでライブを行った加藤ミリヤさん=WOWOW提供

 歌手の加藤ミリヤさんが8月にリリースしたベストアルバム「M BEST」を引っさげて10~12月に全国ツアーを開催した。WOWOWでは、8日に行われた横浜アリーナ(横浜市港北区)の公演を「加藤ミリヤ M BEST TOUR 2011 in 横浜アリーナ」と題して25日に放送する。加藤さんに、同公演や今年の活動について聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 ベストアルバムには、04年にリリースされたメジャーデビューシングル「Never let go/夜空」や6月発売の19枚目のシングル「DESIRE/BABY!BABY!BABY!」など33曲を収録。加藤さんは、デビューから7年たった今年、ベストアルバムをリリースした理由を「誰かに『出してほしい』と言われたわけではないんです。今かな?って直感的に感じた。これまでやってきたことを振り返る必要があると思ったし、一度整理したかった。そうすれば、よりいい音楽を生み出せるんじゃないかな、と感じたんです」と話す。

 ツアーは、10月8日の広島公演を皮切りに福岡や仙台、北海道など11カ所で16公演を行う。加藤さんは、ツアーのコンセプトを「来てくれた人がみんなハッピーになれたり、ファンにパワーを与えられるものにしたかった」と話し、これまでのツアーとの違いを「例えば昨年のツアーだったら、自分の抱える闇の部分である“怒り”や“苦しみ”をコンセプトとして、アイコンには十字架を使いました。でも、今回はカラフルなステージを目指し、初めてライブに来るファンの方でも、知っている曲を網羅するようにしました」と語る。

 加藤さんは、今回のツアーに限らずライブの照明やダンスといった演出、衣装など自らプロデュースしているという。しかし、今回のツアーでは「これまでは、演出家の方にお願いせずに、自分で照明のタイミングなどを指定していて、すごく大変でした……。ただ、今回から演出家の方にチェックしてもらうようになって、楽になりましたね」と話すように、心境に少し変化があったようだ。

 横浜アリーナのライブについては「自分がライブをしてきた中では一番大きな会場。それに(WOWOWの)収録があるから、スタッフもメンバーもみんな、すごく緊張感がありました。ひたすら練習しまくって、最後は千本ノックみたいに踊り続けた。緊張感があると、よりいいパフォーマンスになるんです」と明かした。さらに、今回の番組の見どころを「(WOWOWの収録用に)務中基生監督に『ここをアップにしてほしい』など細かくリクエストしました。監督は普段、私のミュージックビデオを撮ってもらっているんです。ステージに設置したLEDディスプレーもポイントになっているので、見てほしいですね」とアピールした。

 加藤さんは14日にシングル「ROMAN」をリリース。ファンや大切な人を思う気持ちを表現した歌詞が印象的な同曲について、「今回のツアーが始まったばかりの10月から作り始めました。普段はツアー中に曲を作ることはあまりないのですが……」といつもとは異なる環境の中で誕生したことを明かした。ツアー中に楽曲が生まれた理由は「ファンの方と接する機会はツアーくらいなので、ツアー中は自分にとって神聖な時期なんです。歌ったり、話していることをまばたきもせずに見てくれる人を前にすると、ファンのみんなを大切するという一番大切なことを思い出させてくれるんです。今回のツアーでも、ファンのみんなが何があっても(私のことを)分かってくれるのが伝わってきて、それが新曲のテーマになった」と語る。

 今年、加藤さんはベストアルバム以外にも小説「生まれたままの私を」(幻冬舎)を発表しており、この1年を「今年は初めてのことがいっぱいありました。小説は、地道にこっそりやってきたことなので、形になってよかったです」と振り返る。来年の活動については「アルバムを発表したいですね。地味な目標ですけど」と笑顔で話し、「いい作品を作って、またツアーをやりたいです」と意気込んだ。

 「加藤ミリヤ M BEST TOUR 2011 in 横浜アリーナ」は、WOWOWで25日午後10時40分から放送。ほかにも、WOWOWでは23~25日に「ガールズ★クリスマス」と題して柴咲コウさんや倖田來未さん、レディー・ガガさん、ブリトニー・スピアーズさんら国内外の女性アーティストのライブを放送する。

 <プロフィル>

 加藤ミリヤ 88年生まれ。14歳から作詞、作曲を始め、03年にレゲエバンド「レゲエディスコロッカーズ」やヒップホップアーティストの童子−Tさんと共演し、クラブシーンで話題に。04年に「Never let go/夜空」でメジャーデビューし、ヒップホップユニット「BUDDHA BRAND(ブッダ・ブランド)」の名曲「人間発電所」をサンプリングした「夜空」が人気となる。その後もソウルシンガーのマービン・ゲイさんのヒット曲「Sexual Healing」などをサンプリングした3枚目のシングル「ディア ロンリーガール」や「19 Memories」、清水翔太さんとのコラボレーションシングル「BELIEVE」などの数々の名曲を送り出す。11年には、小説「生まれたままの私を」で作家デビューした。

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