注目映画紹介:「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」 007のパロディーとユルいギャグ

「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」の一場面(C)2011 Universal Studios.ALL RIGHTS RESERVED.
1 / 1
「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」の一場面(C)2011 Universal Studios.ALL RIGHTS RESERVED.

 「Mr.ビーン」製作チームが贈るローワン・アトキンソンさん主演のアクション・コメディーシリーズ第2弾「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」(オリバー・パーカー監督)が21日、全国で公開された。「007」のパロディーとユルいギャグのコラボが楽しい。「英国王のスピーチ」(10年)のダニー・コーエンさんが撮影監督を務める。

あなたにオススメ

 諜報(ちょうほう)機関MI7のエースだったスパイ、ジョニー・イングリッシュ(アトキンソン)は、モザンビークでの任務に失敗し、チベットの僧院にこもって修行していた。そこへMI7から新たな任務が。英中首脳会談で中国首相の暗殺をもくろむ動きがあるという。情報収集と暗殺阻止のミッションを受けたイングリッシュは、新人スパイのタッカー(ダニエル・カルーヤさん)を助手に情報提供者のいる香港へと飛ぶ。暗殺計画には「ボルテックス」と呼ばれる3人組が関わっていた。3人の持つ鍵を合わせると秘密兵器が作動するらしい。鍵を手に入れようと闘うイングリッシュだったが、逆に周囲から疑惑の目を向けられて……というストーリーが展開する。

 アトキンソン演じるイングリッシュは必死であればあるほどおかしさを誘う表情、そして独特のジェスチャーがチャームポイントだ。彼が出てきただけで何をやらかすのかと期待に胸がふくらむが、その期待通り、またもやいろんなことをやらかしてくれる。「X−ファイル」でFBI捜査官を演じたジリアン・アンダーソンが、イングリッシュに振り回される上司役であたふたしている姿もおかしさ倍増。ユルいのか鋭いのか謎なキャラクター、役に立つのか分からないおかしなスパイグッズの数々につい笑わされる。香港、マカオ、アルプス山脈と撮影は大規模で、本気のアクションが続くが、緊張感ただよう雪山の激闘も、結果的にはおちゃめにまとめる「Mr.ビーン」製作チームなのだった。21日から有楽町スバル座(東京都千代田区)ほか全国で公開中。[文・イラスト キョーコ]

映画 最新記事