田中慎弥さん:自著「共喰い」の朗読ムービーを公開 テレ笑いシーンも

田中慎弥さんによる「共食い」朗読ムービーの一場面
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田中慎弥さんによる「共食い」朗読ムービーの一場面

 第146回芥川賞を受賞した作家の田中慎弥さんが受賞作「共喰い」(集英社)を朗読するムービーが同書の特設サイトで公開されている。壁の前に立ち、小説の表紙をカメラに向けて「共喰い」とタイトルを田中さんが宣伝するシーンでは、周囲のスタッフが思わず吹き出してしまい、テレ笑いする田中さんの貴重な瞬間も収められている。

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 ムービーは約3分半で、田中さんが机に向かい鉛筆を削り、「共喰い 田中慎弥」と原稿に書き入れるシーンから始まる。その後、場面が変わり、木々が植えられたオフィスのフリースペースとおぼしき風景をバックに、窓越しに腰掛けた田中さんが小説の冒頭を朗読。時折、朗読にのせて、田中さんが建物の外に出て歩く姿や空を見上げるシーンなども織り込まれている。

 「共喰い」は、昭和63年の夏を舞台に、暴力癖のある父と同じ習性を受け継いでいることを自覚し、おびえ、葛藤する、17歳の少年・遠馬の姿を描いた逃げ場のない濃密な血と性の物語。田中さんは先月17日の芥川賞発表直後に行われた会見での「もらっといてやる」発言や不機嫌な様子、17日に行われた同賞贈呈式での素っ気ないスピーチなども話題になり、注目を集めた。

 本は1月27日の発売以来、売り上げ好調で、今月20日に7刷が決まり、その2日後の22日にはさらに重版になり累計発行部数25万部を達成。17日には電子書籍化もされ、各電子書籍サイトで配信されている。(毎日新聞デジタル)

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