MD松尾の月間ヒット予測:シューター「バイオ」に期待 3DSも好調 12年4月

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

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 1年前を振り返ると、11年の4月は過去5年間で最悪の売り上げでした。やはり東日本大震災の影響は否定できず、流通網のまひといった地域的な要素に加えて、3月に発売を予定していたタイトルの延期によって、10位未満の旧作、定番タイトルの売り上げが大きくダウンしました。そんな中トップだったのは「第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇」(PSP、バンダイナムコゲームス)です。人気シリーズの約3年ぶりの続編が、当時最も勢いのあったPSPで登場ということで大きく売り上げを伸ばしました。2位の「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル」(DS、スクウェア・エニックス)は予想をはるかに超える売り上げを記録。快進撃はゴールデンウイーク後まで続く結果になっています。

 さて、今年の4月は3DSがよさそう。昨年4月と比べると本体を値下げしていますが、値下げ分のマイナスをはるかにしのぐ売り上げが期待できるでしょう。

 ソフトのトップは「バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ」(PS3、カプコン)と予想。素晴らしく出来のいいサードパーソンシューティングで、「コールオブデューティー」シリーズや「ギアーズオブウォー」シリーズといった海外の人気シューティングゲームと比べて、キャラクターやストーリーへ感情移入できるのは大きな強みになるでしょう。実際に遊んだバイヤーからの評判もよく、期待しています。

 2位は「第2次スーパーロボット大戦Z 再世編」(PSP、バンダイナムコゲームス)でしょうか。前年発売された「破界篇」の続編ですが、いまだに新規ユーザーが増えているPSPの市場も相まって売れてくれるのでは。3位は「ファイアーエムブレム 覚醒」(3DS、任天堂)と予想。携帯ゲーム機とは思えない美しいグラフィックに加え、サクサク遊べるシステムや操作性も手伝ってシリーズのファンだけでなく新規ユーザーの心もつかんでくれるはず。「マリオパーティー9」(Wii、同)は、ゴールデンウイーク前という人が集まる最高のタイミングでの発売。定番タイトルとして長期にわたる安定した売り上げも期待できそうです。

 ◇12年4月のヒット予測

1位 バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ(PS3)

2位 第2次スーパーロボット大戦Z 再世編(PSP)

3位 ファイアーエムブレム 覚醒(3DS)

4位 マリオパーティー9(Wii)

5位 プロ野球スピリッツ 2012(PS3)

6位 キングダムハーツ3D ドリームドロップディスタンス(3DS)

7位 クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編(PSP)

8位 プロ野球スピリッツ 2012(PSP)

9位 CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!(PSP)

10位 真・三國無双VS(3DS)

 ◇参考資料 11年4月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇(PSP)

2位 ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル(DS)

3位 プロ野球スピリッツ 2011(PS3)

4位 プロ野球スピリッツ 2011(PSP)

5位 ファイナルファンタジー4 コンプリートコレクション(PSP)

6位 ペルソナ2 罪(PSP)

7位 真・三國無双6(PS3)

8位 地球防衛軍2 ポータブル(PSP)

9位 最後の約束の物語(PSP)

10位 パタポン3(PSP)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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