女優の山田五十鈴さんが9日午後7時55分、東京都内の病院で多臓器不全のため死去した。95歳だった。山田さんの訃報に舞台などで共演した俳優の市村正親さんは「『私の芸の母』が逝(い)ってしまいました。悔しいです」と所属事務所を通じ、ファクスで悲しみのコメントを発表した。
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市村さんは、山田さんと舞台「時は……今」(00年)、「老妓抄」(01年)、「桜の園」(01年)などで共演し、「おっかさん」と呼んで慕っていたという。「おっかさんからは役者魂を教わりました。優しい笑顔の奥の、鋭い瞳が忘れられません。心の中にしっかり焼き付いている山田五十鈴魂を、私は生きている限り絶やさないでしょう」といい、「おっかさん、安らかに。合掌」と結んでいる。
山田さんは、大阪市出身。1930年に日活に入社し、山田五十鈴の芸名で「剣を越えて」で映画デビュー。その後、第一映画、新興キネマ、東宝を経てフリーとなった。映画、舞台で活躍し、毎日映画コンクールをはじめ数々の賞を受けたほか、75年に「たぬき」で毎日芸術賞と文化庁芸術祭大賞、84年には「太夫さん」などで芸術選奨文部大臣賞など受賞多数。00年に女優で初めて文化勲章を受章した。葬儀は密葬で行われ、後日、お別れの会が予定されている。日時未定。(毎日新聞デジタル)
▽市村さんのコメント全文(原文のまま)
「私の芸の母」が逝ってしまいました。悔しいです。
健康ならば、もっともっとたくさん、毎日のように舞台に立ちたかったろうに。
もっと一緒に芝居がしたかった。もっといっぱい芝居を見てほしかった。もっとおいしいお酒を飲みたかった。悔しいです。残念です。
おっかさんからは役者魂を教わりました。優しい笑顔の奥の、鋭い瞳が忘れられません。
おっかさんのようなエンターテイナーはもう現れないでしょう。心の中にしっかり焼き付いている山田五十鈴魂を、私は生きている限り絶やさないでしょう。
おっかさん、安らかに。合掌。
市村正親
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