ボクシングのWBC世界バンタム級王者の山中慎介選手(帝拳)、WBC世界フライ級王者の五十嵐俊幸選手(同)が、東北復興支援チャリティーイベントとして11月3日に仙台市内でダブル世界タイトルマッチを開催することが決定し、両選手が23日、東京都内でそろって会見した。山中選手は元WBCスーパー・フライ級王者のトマス・ロハス選手(メキシコ)、五十嵐選手は世界フライ級9位のネストール・ナルバエス選手(アルゼンチン)と対戦する。
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山中選手は、東北にスコップを50本以上を送り、がれき撤去のボランティアにも参加するなど東日本大震災の被災地支援を行ってきたといい、「一生懸命やった結果、勇気や元気を与えられたらいいなと思います」と思いを語り、秋田県由利本荘市出身の五十嵐選手も「会場が宮城県。秋田とは隣接している県で、同じ東北。現地の人に力強く頑張ってほしい気持ちはあるので、(自分が)頑張っている姿を見せて、元気づけられたらなと思っています」と意気込んだ。
2度目の防衛戦となる山中選手は、対戦相手となるロハス選手について、「体が柔らかく手数も多い。日本人選手が2人も負けてるので強い選手だと思いますが、いい相手を選んでもらったと思う。自分とは左同士で少しは距離も近くなるし、かみ合うんじゃないか。ロハスはポイントを取るのもうまい。ポイントもしっかり取って、KOも終盤以降、狙っていきたい」と力強くコメントした。
7月に王座を獲得し、初防衛戦となる五十嵐選手は、対戦するナルバエス選手について、「テクニックもあってトータルバランスのあるいい選手」と分析。「初挑戦は気持ちで勝ったと思うが、防衛戦も守ろうとするのではなく、初防衛に挑戦するという気持ちで挑んでいきたい。今の段階では前回のけがもあってスパーリングなどはやっていないが、今日、正式に決まったので、絶対に勝つんだという気持ちを持って調整していきたい」と意気込みを語った。
また、山中選手は、ロンドン五輪のボクシング男子ミドル級で金メダルを獲得した村田諒太選手と同じ京都・南京都高出身。五輪前にはともに合宿を行うなどの交流もあり、「同じ高校ですし、素直にうれしかった。ボディーがすごく印象的で、アマチュアではなかなかいない。いい刺激をもらった」と後輩の活躍を改めて喜んでいた。
11月3日に仙台市で行われる山中、五十嵐両選手のダブル世界タイトルマッチについて、会場やチャリティーの詳細などは今後発表される。なお、WOWOWでは、両タイトルマッチを生中継する予定。(毎日新聞デジタル)
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