米倉涼子:演技の準備は「あやふやに」 現場を重視 「アベンジャーズ」日本語吹き替え

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 女優の米倉涼子さんが、日本語吹き替えに初挑戦した映画「アベンジャーズ」が現在公開中だ。紅一点、スカーレット・ヨハンソンさんが演じたブラック・ウィドウ役の声で存在感を見せている米倉さんは、初めての声の仕事に「まだ分からないですけれど、奥が深そうですね。やっていけばやっていくほど楽しくなっていくのかもしれない」と役者心をくすぐられたようだ。(毎日新聞デジタル)

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 米マーベルコミックのヒーローたちが集結した「アベンジャーズ」は、アイアンマン(ロバート・ダウニーJr.さん)やキャプテン・アメリカ(クリス・エバンスさん)、ソー(クリス・ヘムズワースさん)ら主役級のヒーローたちが一堂に会し、地球最大の危機に立ち向かうアクション巨編。「すごい大作をやらせていただけるということで大変うれしかった。唯一の女性役、さらにスカーレットさんの役というのもうれしい」と話す米倉さん。4月に初めて参加したハリウッドでのワールドプレミアを振り返り、「お会いしたんだけれど、彼女(スカーレットさん)、小さいんですよ。でもその中で男性にも負けない存在感があるなんて、すごいなと思います」と絶賛した。

 米倉さんは、同映画で初の日本語吹き替えに挑戦したが、現場では意外にも「普通に会話するシーンときよりも、アクションをやっていたときの方がやりやすかった」と明かした。これまで出演したドラマや映画で培ったアクションの経験が役立っているといい、「キャラクターって声色で表現されるけれど、アクションは勢いでどうにかなりそうだと思った(笑い)。台本を持つ手に力を入れてみたり、けってみたりとか。アフレコ現場で、そんなに大きくじゃないですけれど、動いてみました」とアクティブな収録を振り返った。

 担当した女スパイ、ブラック・ウィドウのシーンで印象に残っているのは、クライマックスの名だたるヒーローたちに負けない活躍ぶりだといい、「私はスパイでもないですし、戦う技量もないですけれど、(ブラック・ウィドウの)『やるしかないじゃない』みたいな態度は、なんかカッコいいですね。ああいうところがいいです」と目を輝かせた。そんな米倉さんの理想のヒーロー像を聞くと、「私の中ではこういう(映画の中の)キャラクターがすごく“ヒーロー”という感じがして、現実的ですが絶対に『実際にはいない』と思ってしまう」と苦笑しつつ、「私のヒーローといえば『ベルサイユのばら』のオスカル。でも、ヒーローじゃないですね(笑い)」とちゃめっ気たっぷりに答えた。

 役を演じるために普段心がけていることを聞くと、「(準備は)あやふやにしていきます」と笑顔で答えた。それは「多少、声の高さとかくせとか、考えてはいくんですけれど、現場でそのときに感じたことを大事にする方がやりやすい」と説明し、「やっぱり出演者が集結して、さあやろうというときに、相手と演じた感覚がとても大事だと思う」と、現場や相手との空気感を大切にしていることを熱を込めて語った。最強の女スパイを演じた米倉さんが、今後やってみたい役は? 「こういう役、というのはないですね。面白そうな役が来たらやります。いじめられっ子以外!」と笑顔で答えた。

 次回は、米倉さんの休みの過ごし方など、プライベートについて聞く。

 <プロフィル>

 よねくら・りょうこ。75年8月1日生まれ、神奈川県出身。92年の「第6回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞し、翌年から7年間、キャンペーンガールやCM、ファッション誌専属など、トップモデルとして活躍。99年に女優宣言し、以後は数々のドラマで主演をつとめ、12年7月には、ミュージカル「CHICAGO」に主演として、本場ニューヨークで念願のブロードウェーデビューを果たした。10月からは連続ドラマ「Doctor−X~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)に主演する。公開中の米映画「アベンジャーズ」で、スカーレット・ヨハンソンさん演じるブラック・ウィドウの吹き替えに初挑戦している。

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