MD松尾のヒット解析:「初音ミク」が絶好調 Vita本体も通常の4倍

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーがヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

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 予想通り「初音ミク−Project DIVA−f」(PSVita、セガ)が首位を獲得しました。限定本体が同時発売されたこともあり、Vita本体のけん引もすさまじく、通常の約4倍という想定以上の台数を売り上げています。これは6月に発売された「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」(アトラス)の時をしのぐもので、昨年12月の発売日周辺を除けば過去最高の成果といえるでしょう。

 2位は「デビルサマナー ソウルハッカーズ」(3DS、アトラス)。こちらも予想以上の売れ行きで、売り切れてしまう店舗も相次ぎました。「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」などもそうですが、最近アトラスというブランドがユーザーに大変支持されている空気を感じますね。「機動戦士ガンダムAGE ユニバースアクセル/コズミックドライブ」(PSP、バンダイナムコゲームス)も好調。特に「SEED」「00(ダブルオー)」のモビルスーツが収録された「コズミックドライブ」が好調で、品薄状態になっています。ネットワークレコーダー「nasne(ナスネ)」はまずまずのスタート。定番の周辺機器として、今後も息の長い売り上げを期待したいところです。

 ◇今週の動き

 夏休みも終わり、売り上げはかなり落ち込みそう。新作タイトルがあまり多くないこともあり、トップは「初音ミク−Project DIVA−f」がキープしそう。新作では、ウルトラマン、仮面ライダー、ガンダムという3大ヒーローが勢ぞろいするRPG「ロストヒーローズ」(3DS・PSP、バンダイナムコゲームス)がよさそうです。「New スーパーマリオブラザーズ2」(3DS、任天堂)も上位をキープするでしょう。

 ◇ランキングは次の通り。(8月27日~9月2日・TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 初音ミク−Project DIVA−f(Vita)

2位 デビルサマナー ソウルハッカーズ(3DS)

3位 New スーパーマリオブラザーズ2(3DS)

4位 閃乱カグラ Burst(3DS)

5位 戦国BASARA HDコレクション(PS3)

6位 機動戦士ガンダムAGE コズミックドライブ(PSP)

7位 逃走中 史上最強のハンターたちからにげきれ!(3DS)

8位 るろうに剣心 完醒(PSP)

9位 神次元ゲイム ネプテューヌV(PS3)

10位 機動戦士ガンダムAGE ユニバースアクセル(PSP)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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