30日までなんばグランド花月(大阪市中央区)で上演中の舞台「吉本百年物語 焼け跡、青春手帖」で主演を務めている黒谷友香さん。黒谷さんは名女優・浪花千栄子を演じている。大阪出身で吉本新喜劇をテレビで見ていたという黒谷さんに聞いた。(毎日新聞デジタル)
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−−「噂の東京マガジン」(TBS系)で司会をされていた時は標準語で、大阪のご出身とは知りませんでした。標準語と関西弁をきれいに使い分けてらっしゃいますね。
黒谷さん:「噂の東京マガジン」は初めての司会業だったんですが、大阪では流れていない番組なんです。でも、周りの方に関西の方がいると、おしゃべりすると関西弁になるんです。
−−吉本の番組はテレビでご覧になっていたんですね。
黒谷さん:吉本さんは子供のころから新喜劇やいろんな番組を見ていました。ダウンタウンさんが東京に行く前からテレビで見ていた世代なので、吉本さんはすごく身近な存在なんです。その舞台に出ることはうれしいですね。
−−浪花千栄子さんは年配の方は「浪花千栄子でございます」のフレーズでご存じですが、お若い方はご存じないようですね。
黒谷さん:はい。私が生まれる前に亡くなられているので、世代によってご存じの方とそうでない方に分かれるんですが、DVDを見たり自叙伝を読ませていただいたりしました。ご本人とは全然違うかもしれませんが、私なりの浪花千栄子さん像を演じることができればと思いました。
−−林正之助役でザ・ぼんちのおさむさんが出ていますが、ザ・ぼんちの全盛期もご存じないですよね。
黒谷さん:はい、そうなんです。先日、お若いころの写真を見ましたが、あんまりお変わりないですよね。おさむ師匠は、待っている時間も常にどなたかと話しておられて、周りとコミュニケーションを取られていて、大阪の底力というかパワー、人を楽しませるという芸人魂というものを感じました。
−−ドラマ、舞台、映画とご活躍ですが、今回の舞台の魅力はなんでしょうか。
黒谷さん:吉本だからといってお笑いの舞台ではなくて、本当にしっかりした舞台で、他の方の演技を見ながら切磋琢磨(せっさたくま)をしています。吉本の芸人さんとご一緒できるのも刺激になりますし、舞台はお客様と一緒に作っていくので、それが楽しみですね。共演者の方はこちらのおいしいお店をご存じなので、そちらも楽しみです。吉本百年の歴史を皆さんで1年かけて上演されているのはすごいことだと思います。歴史のある会社ですね。
*……吉本百年物語9月公演「焼け跡、青春手帖」は30日まで「なんばグランド花月」で上演中。黒谷さんのほか、兵動大樹さん、ぼんちおさむさん、高川裕也さん、松澤一之さん、へびいちご、西川かの子さんほかが出演。1階席6000円、2階席5000円。問い合わせは「チケットよしもと」(0570・041・356)まで。午前10時~午後6時にオペレーターが対応。