注目映画紹介:「今日、恋をはじめます」 マンガを意識した仕掛けが楽しい

「今日、恋をはじめます」の一場面 (C)2012映画「今日、恋をはじめます」製作委員会 (C)水波風南/小学館
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「今日、恋をはじめます」の一場面 (C)2012映画「今日、恋をはじめます」製作委員会 (C)水波風南/小学館

 累計900万部を突破した水波風南(みなみ・かなん)さんの人気マンガを、武井咲さんと松坂桃李さんのダブル主演で映画化した「今日、恋をはじめます」(古澤健監督)が、8日に封切られた。勉強だけが取り柄の超地味な女子高生、日比野つばき(武井さん)と、成績トップのイケメン、椿京汰(松坂さん)という、服装も性格も正反対、同じなのは名前の“つばき”だけという2人が織りなす、胸キュンのラブストーリーだ。

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 今どきはやらないおさげ髪に、他の女子はいろいろアレンジをする中、制服をきっちりと着ている日比野つばきは、見るからに“昭和女子”。周囲からは浮きまくりの彼女に、なぜか、学校一のイケメンでモテ男の椿京汰が「自分の女にする」といい出した。椿を狙っている女子たちから猛反発を食らい、迷惑千万のつばき。しかし、強引な中にも優しさがある京汰に、いつしか引かれていく。一方の京汰も、からかい半分で付き合い始めたものの、何事にも一生懸命なつばきに、ほかの女の子とは違う思いを抱きはじめ……というラブストーリー。

 原作がマンガであることを意識したのだろうか、画面分割や、クエスチョンマークなどの文字を効果的に入れる仕掛けが楽しい。原作の名ぜりふや名シーンを取り入れ、原作ファンを満足させることも忘れていない。おさげ髪のつばきが、初めてのデートでファッションモデル並みに変身する場面は、今作における武井さんの見せ場の一つ。一方、「俺、カッコいいだろ」的なオーラをまとい、ぶっきらぼうな態度の中にもふとした優しさを見せる京汰を演じた松坂さんは、これでまた人気が急上昇することだろう。8日からTOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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