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横道世之介:製作の西ケ谷寿一さんがデジハリ大で講演 新人監督の育成秘話を語る

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映画製作について語る西ケ谷寿一プロデューサー

 23日に封切られる映画「横道世之介」の公開を記念して同作をプロデュースした西ケ谷寿一さん(42)が13日、東京・秋葉原のデジタルハリウッド大学で講演した。「映画『横道世之介』公開記念 プロデューサーによる『インディペンデント映画と商業映画の狭間(はざま)で』」と題された講座には、大学生から高齢者まで約30人が出席。映画製作の裏話を熱心に聴き入った。

 10年にわたるプロデューサー生活の中で、西ケ谷さんがまず感じたのが、映画業界では有望な新人監督を発掘し、デビューさせる仕組みが不十分だったこと。そこでマンガ雑誌が新人賞を通じて有望な新人マンガ家を発掘、育成するシステムを応用し、東京テアトルが支援した「水戸短編映画祭」で入選した有望な映像作家を育てようと試みた。「まずは私がプロデュースしている映画のメーキング映像を撮ってもらい、緊張感のある仕事を通して新人監督とじっくり話しました。そのときの話や現場での立ち振る舞いで本性のようなものが見えてくる」と話した。そしてこの中から巣立ったのが、「パンドラの匣」(09年)などを撮った冨永昌敬監督や「横道世之介」の沖田修一監督だった。

西ケ谷さんは「1作目は低予算だがオリジナルで個性が発揮できるもの、2作目は原作があるもの。3作目は商業的に成功するもの」を新人監督に求める。沖田監督については、「彼が描きたい世界は自主映画とはいえ、そもそも間口が広かった。デビュー作『南極料理人』が作品としても興行としても評価され、その後のチャンスを広げることができた。さらに今回はベストセラー小説の映画化なのでさらに多くの観客に受け入れられるだろう」と期待を語った。

 講演終了後、聴講した女子大生は「普段聞けない映画プロデューサーの仕事が分かってためになった」と目を輝かせていた。

 「横道世之介」は、08、09年に毎日新聞夕刊で連載された吉田修一さんの青春小説が原作。同年に単行本化され、10年に本屋大賞3位と第23回柴田錬三郎賞を受賞している。舞台は80年代後半、長崎の港町に生まれた主人公の横道世之介(高良健吾さん)は18歳で大学進学のため上京。嫌みのないずうずうしさと他人の頼みは断れないお人よしで、人がなぜか寄ってくるという性格の世之介の日常やガールフレンドの令嬢・与謝野祥子(吉高由里子さん)ら世之介を取り巻く人々との日々を描く。23日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(毎日新聞デジタル)

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