真木よう子:椎名林檎の作詞・作曲で「歌手」挑戦 7年ぶり主演映画でエンディング曲歌う

映画「さよなら渓谷」のエンディング曲「幸先坂」を歌う真木よう子さん(左)と作詞・作曲を手がけた椎名林檎さん
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映画「さよなら渓谷」のエンディング曲「幸先坂」を歌う真木よう子さん(左)と作詞・作曲を手がけた椎名林檎さん

 女優の真木よう子さんが、7年ぶりに主演する映画「さよなら渓谷」(大森立嗣監督)のエンディング曲「幸先坂」を自ら歌っていることが13日、明らかになった。作詞・作曲は、真木さんの希望により、5~6年前からメールのやりとりをするなど親交のあった歌手・椎名林檎さんが担当している。真木さんは、11年にヒップホップユニット「TOKYO No.1 SOUL SET」のデビュー20周年を記念した企画アルバムに小泉今日子さんらとともに参加し、歌声を披露しているが、本格的な歌手挑戦は今回が初めて。

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 「歌う」ことには「最初は抵抗感があった。歌手でもない私が歌うことのプレッシャーが大きくて、責任感や不安がありました」という真木さんだが、「歌うと決めたからには頑張ろう、それだけでした」と強い思いを告白。椎名さんとの初タッグやレコーディングが「ぶっつけ本番」だったこともあり、「前回はお友達同士でゲスト出演という形でしたので、そことは緊張感がちょっと違いましたし、主人公・かなこを演じた責任もありました」と明かし、「技術的なことはできないけれど、映画を見終えたお客さんが、まるでかなこが歌っているかのように感じていただければ幸いです」とコメントしている。

 椎名さん書き下ろしの楽曲については、「この作品にぴったりの曲を上げてきてくださったので、椎名さんの才能に改めて驚きました」と語り、「かなこは被害者ではあるけれど、この物語は決して不幸な結末ではない。これからの人生を歩んでいくという希望を匂わせたエンディングだと思っていたこともあり、そういうこともしっかりと汲み取って表現してくださった気がした」と絶賛している。

 一方の椎名さんは「この映画には、一貫して、作為とは無縁の大自然が横たわっていたのです。だからこちらから提供する素材も、決して調理しないよう気を付けました」と説明。「真木よう子氏も、同じ考えを持って声を出していたのではないでしょうか。初めからから終わりまで、圧巻の名演でした。銘作の完成、本当におめでとうございます」と賛辞を送った。

 「さよなら渓谷」は、「悪人」や「横道世之介」で知られる人気作家・吉田修一さんの同名小説が原作。真木さんが「ベロニカは死ぬことにした」以来7年ぶりに単独主演し、事件の被害者ながら加害者を愛する女性・かなこを演じるほか、大西信満さん、井浦新さん、新井浩文さん、鶴田真由さん、大森南朋さん、鈴木杏さんらも出演する。

 物語は緑豊かな渓谷で起きた幼児殺害事件から始まる。実母が容疑者として逮捕され事件は収束に向かうかと思われたが、隣家で妻と暮らす尾崎俊介(大西信満さん)に、その母親との不倫疑惑が浮上。証言をしたのは俊介の妻・かなこ(真木さん)。「なぜ、妻は夫を犯人に仕立てあげようとしたのか?」という疑問をぬぐえない週刊誌の記者・渡辺(大森さん)は、やがて15年前に起こった“ある事件”にたどり着く……というストーリー。6月22日から全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)

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