雑誌大賞:第5回グランプリは「BRUTUS」 準の「POPEYE」と“兄弟受賞”

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 雑誌のプロが一番すごかった雑誌を選ぶ第5回「雑誌大賞」の発表・贈賞式が15日、電通ホール(東京都港区)で開催され、グランプリにカルチャー誌「BRUTUS」(マガジンハウス)が輝いた。準グランプリには「POPEYE」(同)と「MonoMax」(宝島社)の2誌。特別賞には「NHKテレビテキスト 100分de名著」(NHK出版)と「クーリエ・ジャポン」(講談社)が選ばれた。これまでは優れた特集や企画などを対象に表彰してきたが、今回からは「“雑誌の力”を強力に発揮した雑誌」を号を特定せずに選出する方法に変更された。

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 文芸特集をはじめとする特集企画などが支持を集めた「BRUTUS」の西田善太編集長は、「今まで100以上の集を作ってきても、大体発売日前後は情緒不安定になる。どんなに雑誌を作り続けても、編集者というのはできた本が世に出る日は機嫌が悪くなるんですが、今日は発売日ですが、とってもうれしく過ごせる。雑誌の現場は作る現場と売っていただける現場があって、その人たちに選んでいただけたのは本当に心からうれしく思います。すごく励みになります」と感謝の意を表した。準グランプリに選ばれた「POPEYE」の木下孝浩編集長は元「BRUTUS」の副編集長だったといい、「兄弟受賞を喜びたい」と笑顔で語った。

 贈賞式にはジャーナリストの田原総一朗さんもゲストで登場。「(特別賞を含む)5誌に目を通して非常に感動しました。紙媒体である雑誌はネットに食われつつあるんだと思っていたがそうじゃない。こんなにも新鮮な紙媒体があるんだと改めて発見しました。そういう新しい発見をさせてくれたことをとても感謝しています」と講評し、「(雑誌は)何十年でも百年でも行けると思う!」とエールを送っていた。

 雑誌大賞は、雑誌業界の活性化を促すため、11年2月に設立。半年に1度、雑誌のプロである雑誌の編集長や書店員らによる投票でグランプリを決定してきた。今回は、12年7~12月に刊行された雑誌を対象に、「勢いがある」「世の中で話題になった/話題を提供した」など、“雑誌の力”を強力に発揮した雑誌を選出した。(毎日新聞デジタル)

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