MD松尾の月間ヒット予測:「トモダチコレクション」が圧倒 13年4月

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

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 4月は、新生活がスタートする時期ということもあり、前半はゲームが売れにくいのですが、後半はゴールデンウイーク前ということで、じっくり腰を落ち着けて遊べるソフトや移動時に遊べる携帯機のタイトルが売れる傾向にあります。

 さて、12年の4月は、シリーズファンの支持を集めた「第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇」(PSP、バンダイナムコゲームス)を筆頭に、「バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ」(PS3、カプコン)、「ファイアーエムブレム 覚醒」(3DS、任天堂)あたりが人気を集めました。特に「ファイアーエムブレム 覚醒」は、TSUTAYAとしてはシリーズ最高の売り上げを記録しており、3DSで躍進したタイトルだったといえそうです。

 一方、今年の4月は「トモダチコレクション 新生活」(3DS、任天堂)が圧倒的な売り上げを記録しそうですが、他に強力なタイトルが不足しており、ソフト部門は苦戦しそうな雰囲気。一方、値下げ以降好調なVitaや、「トモダチコレクション」の発売による3DS本体のけん引効果などが期待できるため、ハードはよく売れてくれそうです。

 大本命の「トモダチコレクション 新生活」ですが、ヒット中の「とびだせ どうぶつの森」(3DS、任天堂)に続き、ライトユーザーの心をがっちりつかんでくれるのでは。まだ3DSを持っていない前作ファンのユーザーによる本体との同時購入も期待しています。

 続くのは、ブランニュータイトルながら昨年素晴らしいヒットを記録した人気作の強化版「ドラゴンズドグマ:ダークアリズン」(PS3、カプコン)と予想。ゴールデンウイーク直前の25日発売ということもあり、長期休暇中にじっくり遊びたいユーザーの需要が見込めそう。3位は原作も盛り上がっている「NARUTO ナルト 疾風伝 ナルティメットストーム3」(同、バンダイナムコゲームス)とみています。

 個人的に注目しているのが「カードファイト!!ヴァンガード ライド トゥ ビクトリー!!」(3DS、フリュー)。大人気トレーディングカードゲーム初の携帯ゲーム化ということで、カードのファンを中心に売れてくれるのでは。特典として実際に使えるカードが付いてくるのもポイントです。

 ◇13年4月のヒット予測

1位 トモダチコレクション 新生活(3DS)

2位 ドラゴンズドグマ:ダークアリズン(PS3)

3位 NARUTO ナルト 疾風伝 ナルティメットストーム3(PS3)

4位 セブンスドラゴン2020−2(PSP)

5位 プロ野球スピリッツ 2013(PS3)

6位 ワンピース海賊無双2(PS3)

7位 ルイージマンション2(3DS)

8位 トゥームレイダー(PS3)

9位 カードファイト!!ヴァンガード ライド トゥ ビクトリー!!(3DS)

10位 バイオショック インフィニット(PS3)

 ◇参考資料 12年4月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇(PSP)

2位 バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ(PS3)

3位 ファイアーエムブレム 覚醒(3DS)

4位 マリオパーティ9(Wii)

5位 キングダム ハーツ 3D(3DS)

6位 プロ野球スピリッツ 2012(PS3)

7位 新・光神話 パルテナの鏡(3DS)

8位 プロ野球スピリッツ 2012(PSP)

9位 クロヒョウ2(PSP)

10位 モンスターハンター3G(3DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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