14日に亡くなった俳優の三國連太郎さんの長男で俳優の佐藤浩市さんが15日、東京都内で行われた読売テレビ開局55年記念ドラマ「怪物」の制作発表会見後に取材に応じ、「昨日の朝9時18分急性呼吸不全で三國連太郎こと佐藤政雄が他界しました」と死去を報告した。佐藤さんは「『戒名もいらない。散骨して誰にも知らせるな。三國連太郎のままでいく』と言っていた。三國連太郎のまま逝きたかったんだな。本当にあの人三國連太郎できたんだな。役者として生きてきたのだなと。その孤高さを貫きながら芝居に関わってきたということが死に顔を見て感じました」と話した。
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佐藤さんは「できれば骨になるまでは皆さんとお話するのは避けたいなと思っていたのですが……なので事実関係だけお話します」と前置きした上で「一昨日の夜までは元気に食事をとっていた。夜に嘔吐(おうと)しまして。翌日の朝、食事をとってまた嘔吐をし、血圧が上がってそのまま帰らぬ人になりました。(嘔吐して)2時間くらいそれほど苦しむことなく他界できたと報告を受けています」と報告した。
佐藤さんは三國さんが亡くなったときは自宅にいたため死に目には会えなかったといい「90歳ですし、いつかこういう知らせがくることは覚悟していた」と語った。佐藤さんが最後に会ったのは今月といい「ニューヨークに映画のロケで行く前に、病院の近くにいたものですから顔を見ようと立ち寄りました。そのときは意識はしっかりしていた」と話した。佐藤さんは亡くなったときの心境を「悲しいなという気持ちはなかった。この数年の中で一番りんとした顔が見れた。不思議な三國連太郎の威厳があって。涙は出なかった」と話した。(毎日新聞デジタル)
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