はじめの1巻:「食戟のソーマ」 リアクションが話題の料理バトルマンガ 王道ストーリーに注目

附田祐斗さん作、佐伯俊さん画、森崎友紀さん協力のマンガ「食戟(しょくげき)のソーマ」(集英社 )1巻の表紙
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附田祐斗さん作、佐伯俊さん画、森崎友紀さん協力のマンガ「食戟(しょくげき)のソーマ」(集英社 )1巻の表紙

 1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、週刊少年ジャンプ(集英社 )で連載、父を超える料理人になろうと修業に励む少年とその料理バトルを描いた附田祐斗さん作、佐伯俊さん画で、料理研究家の森崎友紀さんが協力するマンガ「食戟(しょくげき)のソーマ」です。

ウナギノボリ

 中学3年の幸平創真(ゆきひら・そうま)は、おいしいと評判の定食店「食事処ゆきひら」の息子。父で店主の城一郎に日々、料理勝負を挑むが連戦連敗し、500敗目が間近に迫っていた。しかしそれにもめげず、中学卒業後にはもっと料理の修業をして父を超え、店を背負って立つ料理人になろうと意気込んでいる。ある日、営業を終えようとしていると、店の立ち退きを迫るアーバンライフプランナーの峰ヶ崎という女性がやってくる。

 ◇編集部からのメッセージ 週刊少年ジャンプ編集部 中路靖二郎さん「女性読者からのファンレターも」

 「食戟のソーマ」は連載開始当初、食べた後のリアクションが話題になっていましたが、最近では個性あるキャラクターや食欲を刺激する料理描写、意外と王道なストーリーも注目されています。

 読者層も回を追うごとに広くなってきて、コア読者の中高生男子から大学生、社会人、最近では女性からのファンレターも増えてきました。

 もともと作画の佐伯先生とのバカ話から偶然生まれた企画なのですが、魅力あるキャラクターを作る附田先生、素晴らしい画力とデザインセンスを持つ佐伯先生、身近なもので作るおいしそうな料理のアイデアを出していただいている森崎先生という三者三様の個性が非常にいい形であわさることで作品の幅がどんどん広がっていっています。

 今後も読者の皆さんの食欲を刺激し、気持ちよく楽しく読んでもらえるような展開を用意していますのでぜひご期待ください!

 ◇書店員の推薦文 まんが王 渡邉泰弘さん「いろいろな意味で“おいしい”作品」

 厨房(ちゅうぼう)で働く父親の背中を見て育った定食屋の跡取り息子が全国から料理業界のサラブレッドが集う料理学園へと転入し、刀剣ならぬ包丁を持ち剣戟(げき)ならぬ“食戟”を繰り広げるストーリーが展開されます。オーソドックスな料理マンガをベースにバトルマンガの要素をブレンドした内容がいろいろな意味で“おいしい”作品です!

 泰然自若で大胆不敵な性格の主人公ソーマのキャラクターが、一見少年マンガの主人公らしからぬ印象を与えますが、その卓越した料理の技術と才能とを武器に傲岸(ごうがん)不遜な“敵”を次々となぎ倒す勧善懲悪ストーリーから得られる爽快感は愉快痛快、痛快無比! 普通のバトルマンガを“食べ飽きた方”には新鮮な読後感を与えてくれることと思います!

 そして、本作の特色は何といっても、登場する料理を食した人物が取る食後のリアクション! 炙(あぶ)りゲソのピーナツバターあえを食した主人公の幼なじみは下着もあらわにイカの足に全身をからめとられ、主人公特製のふりかけご飯を食した最強のお嬢様は布切れ一枚の姿で全身を天使の羽に愛撫(あいぶ)され、etc.……。あれ? このマンガって少年マンガでしたっけ? 作画を担当した佐伯俊先生が描く、恍惚(こうこつ)の表情を浮かべた美少女ヒロインたちのリアクションにも注目です!

 本作品はいわゆる王道な要素のみで構成された作品ですが、料理マンガとバトルと美少女にオーバーリアクションを加えて混ぜたらとんでもなくうま味なマンガが完成していたという、オススメの“異食”作です! ごちそうさまでした~(いろいろな意味で)。

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