瀧本美織:宮崎駿最新作のヒロイン声優に抜てき

「風立ちぬ」でヒロイン声優に抜擢された瀧本美織さん
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「風立ちぬ」でヒロイン声優に抜擢された瀧本美織さん

 女優の瀧本美織さんが、7月公開のスタジオジブリ最新作「風立ちぬ」(宮崎駿監督)で、ヒロイン・菜穂子の声優を務めることが6日、明らかになった。既に収録を終えており、同日、東京都内で行われた同映画の中間報告会見で紹介された瀧本さんは長編アニメ映画は初挑戦だといい「本当に自然体な状態を収録していただいた。最初に声出してみようかというのが録音しましたとなって、本番よりもテストの方がいいみたい。第一声がすごくやりやすかったです」と感想を語った。

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 会見には、瀧本さんと鈴木敏夫プロデューサーが登場。鈴木プロデューサーは瀧本さんの起用について高畑勲さんの「彼女はいい、何よりも演技力がすばらしい」という推薦で決定したことを明らかにした。宮崎監督は瀧本さんについて当初「声質は違うけど芝居がいい」と語っていたが、収録本番で瀧本さんの声が菜穂子の理想とする声質に変わり、喜んだという。

 このエピソードをこの日初めて聞いたという瀧本さんは「普通にしゃべっている声とは違うと思いますね。よかった~。菜穂子さんの絵を見たからですかね」と胸をなで下ろした。会見ではまた主要キャラクターの声を担当する追加キャストも発表された。8日から劇場のみで公開される4分間の作品映像も初公開された。

 「風立ちぬ」は宮崎監督が「崖の上のポニョ」以来5年ぶりに描く最新作。雑誌「Model Graphix (モデルグラフィックス)」(大日本絵画)の09年4月号~10年1月号に自身が連載した原作を基に、堀越二郎という実在のゼロ戦の設計者の生涯と結核の美少女・里見菜穂子(さとみ・なおこ)が登場する、堀辰雄の「風立ちぬ」をイメージした物語。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの総監督として知られる庵野秀明さんが、主人公・二郎の声優を務めることが発表されている。

 発表された追加キャストは、二郎の友人で会社の同僚・本庄季郎役に西島秀俊さん、上司の黒川役に西村雅彦さん、軽井沢で出会う謎のドイツ人・カストルプ役に元・スタジオジブリ取締役のスティーブン・アルパートさんが選ばれたほか、菜穂子の父役は風間杜夫さん、二郎の母役は竹下景子さん、二郎の妹・加代役は志田未来さん、二郎の会社の設計課課長・服部役は國村隼さん、黒川夫人役は大竹しのぶさん、世界的に知られた飛行機製作者・カプローニ役は野村萬斎さんがそれぞれ演じる。

 瀧本さんは91年10月16日生まれ。鳥取県出身。10年1月に公開された映画「彼岸島」でヒロインに抜てきされ、女優デビュー。同年9月~11年3月に放送されたNHK連続テレビ小説「てっぱん」でヒロインあかりを演じた後、11年7月スタートの連続ドラマ「美男ですね」(TBS系)で主演し、12年7月期に放送された連続ドラマ「GTO」(関西テレビ・フジテレビ)でヒロインを演じた。

 「風立ちぬ」は7月20日に全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)

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