伝説の巨大イカ「ダイオウイカ」の標本など約600点を展示する「深海−挑戦の歩みと驚異の生きものたち−」が東京・上野の国立科学博物館で6日開幕する。5日には内覧会が行われ、07年に島根県出雲市沖で捕獲された全長約5メートルのダイオウイカの標本が報道陣に公開され、説明に立った同博物館の窪寺恒己博士は「特徴である大きな目や無数の吸盤に注目してほしい」とアピールした。
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同展は、いまだ多くの謎を残す深海の世界にスポットをあて、探査の歴史や生物などを紹介する特別展。深海の水温や圧力などを学ぶコーナー、有人潜水調査船や無人探査機の実物や模型を展示するコーナー、深海生物の標本を公開するコーナーなど、会場は七つのブロックに分かれている。
会場には、ダイオウイカをはじめ、海底の熱水噴出域で生息する生物など珍しい深海生物の標本約380点を展示。ダイオウイカの標本の近くには、天敵であるマッコウクジラの実物大の頭部模型も展示されており、その大きさを比較することができる。また大型スクリーンでは、12年に深海での動画撮影に初めて成功したダイオウイカや、深海生物の生態を記録したVTRが放映される。有人潜水調査船「しんかい6500」の実物大模型など、深海調査の展示物もある。
同展に関連して、NHK総合でダイオウイカや深海ザメなどを紹介する番組「NHKスペシャル シリーズ 深海の巨大生物」が27、28日に放送されるほか、東京・六本木の東京ミッドタウンで15メートルを超えるダイオウイカの大型模型に映像を投影するイベント「深海4Dスクエア−夏の夜に浮かび上がる幻のダイオウイカ−」が19~21日に開催される。
同展は10月16日まで。入場料は、一般・大学生が1500円 、小・中・高校生が600円 。(毎日新聞デジタル)