弘兼憲史さんの人気マンガ「社長 島耕作」の主人公・島耕作が社長を退任し、会長に就任することが、11日発売の週刊マンガ誌「モーニング」32号と同日配信の電子書籍版「Dモーニング」で明らかになった。昨年12月の連載で、島は赤字の責任を取るため社長を退く考えを明かしていた。島耕作はシリーズ連載30年目にしてサラリーマンの頂点から降りる形となる。同作は18日発売の33号で最終回を迎え、8月29日発売の39号から会長編の連載が始まる。
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島耕作シリーズは累計約4000万部を発行する人気作で、83年に「課長 島耕作」のタイトル名で連載が始まった。弘兼さんがかつて勤務したパナソニック(旧・松下電器産業)をモデルにした大手家電メーカー「初芝電器産業」に勤める島耕作が、社内の派閥抗争とは距離を置きながら出世する団塊世代の“あこがれ”を描いている。出世とともにタイトルも「部長」「取締役」「常務」「専務」と変更。08年に社長編が始まったときは、新聞などに取り上げられて話題となった。
「社長 島耕作」では、ライバル企業の五洋電機との救済合併による巨大ホールディングスの誕生、社名変更、海外メーカーとの激しい戦い、中国の反日暴動、島を社長から引きずり下ろそうとする派閥抗争などが描かれた。
モーニング32号では、島が会社のトップ6が集まる会議「社長会」で、自らの社長辞任と、後任の新社長の名前を発表。会社の方針は新社長に託して、自らは代表取締役会長として、オブザーバー的な立場になることを明言している。(毎日新聞デジタル)
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