はじめの1巻:「放課後!ダンジョン高校」 孤島の迷宮舞台に少年少女が大冒険

山西正則さんの「放課後!ダンジョン高校」(徳間書店)1巻の表紙
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山西正則さんの「放課後!ダンジョン高校」(徳間書店)1巻の表紙

 1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回はマンガ誌「COMICリュウ」(徳間書店)で連載、太平洋に浮かぶ孤島の遺跡を舞台に繰り広げられる少年少女の冒険を描いた山西正則さんのマンガ「放課後!ダンジョン高校」です。

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 四国の太平洋沿岸に浮かぶ源五郎島にある弾正高校に入学するためやってきた宇佐見ヨウイチと阿螺井(あらい)。宇佐見は阿螺井にレジャーざんまいと言われてやってきたのだが、2人が乗ったフェリーは巨大な生物に襲われてしまう。宇佐見が阿螺井を問い詰めると、阿螺井はこの島で十数年前、古代の遺跡のようなものが発掘されてから島内と近海で見たことのないような生物が発生していると明かし、宇佐見に一緒に遺跡の財宝を手に入れようと誘う。

 ◇編集部からのメッセージ COMICリュウ編集部 福原健雄さん「テレビゲームテイストを取りいれた“実在系青春冒険譚”」

 前作「ライコネンの熱帯魚」にてご自身の趣味嗜好(しこう)を生かした作品世界を描いた山西正則さんが、今度はテレビゲームテイストを取りいれて贈る、命がけの“実在系青春冒険譚”です。

 異世界ではなく、「今通学している学校の敷地内に迷宮があったならどうなるか!?」をテーマに、作者が得意とするのほほんとした学園マンガの味わいを楽しみつつ、各登場人物が抱える劣等感やわがままが引き起こすあつれき。教師を含めた大人たちの思惑に翻弄(ほんろう)される苦悩。そして迷宮に潜む凶悪な怪物や巨大化した生物たちと繰り広げる、肉体と発掘遺物を駆使した圧巻の戦闘場面など、まじめな展開もご堪能ください。

 さらに物語に華やかさを加えるのが多彩な女性キャラたちです。家族と左足を迷宮の化物に奪われた三笠シオは巨獣を一撃で倒す驚異の身体能力と、極端な人見知りという二つの面を併せ持つ寡黙な美少女。もう1人の制服を改造したビキニ・アーマーに身を包み、学園のアイドルとして君臨する2年生・朝生田悠美は、明朗な印象とはうらはらに何やらいろいろ過去がある様子……。

 おかげさまで、発売即重版が決定!! 現在連載進行中の第2巻掲載分には新キャラも登場して物語がさらに加速します!

 ◇書店員の推薦文 高岡書店 市川祐治さん「SFファンタジー好きにはたまらない要素満載」

 大変面白く読むことができました! 純な少年、未知のダンジョン、巨大な怪物、謎の高等文明、不可思議アイテム、戦う美少女……とSFファンタジー好きにはたまらない要素が数多くちりばめられています。また作者の絵のタッチも才能にあふれ、かつ統一感のある熟練したもの。人、怪物、背景などが同じ世界の存在であると違和感なく感じとることができ、それが血の通ったセンスオブワンダーの作品世界を構築することに成功しております! あと特筆すべきはヒロインの三笠シオ。初登場時はボサボサロン毛、漁師ジャンパーにジト目で片足という、どうみてもとっつきにくそうな女の子でしたが、次に登場したときは可愛いやらカッコイイやらでもう大変。これからの活躍にも期待しています。

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