はじめの1巻:「温泉幼精ハコネちゃん」 温泉がまさかの擬人化 箱根湯本が舞台のコメディー

「温泉幼精ハコネちゃん」(フレックスコミックス)1巻の表紙
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「温泉幼精ハコネちゃん」(フレックスコミックス)1巻の表紙

 1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回はマンガ配信サイト「COMICメテオ」で連載、箱根湯本の温泉街を舞台に、温泉の精霊ハコネが巻き起こすドタバタを描いた由伊大輔さんのコメディー「温泉幼精(ようせい)ハコネちゃん」(フレックスコミックス)です。

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 箱根湯本に住む少年・冬哉は「精霊がいる」と言い伝えられてきた源泉を毎日訪れ、あこがれの榛名(はるな)との仲が進展するように祈っていた。ある日、冬哉が源泉にまんじゅうを落としてしまうと、湯の中から幼い女の子・ハコネが現れ、「源泉の主」だと名乗る。ハコネは、幼い姿になったのは長く眠りすぎて力が落ちているからだといい、冬哉、榛名とともに精霊の本来の力を取り戻そうとする。

◇編集部からのメッセージ コミックメテオ編集部 三平英治さん 「読むと温泉に行きたくなる」

 温泉地として有名な、箱根の擬人化コミックとして話題になった「温泉幼精ハコネちゃん」の単行本第1巻です。本作は、箱根の温泉に宿った精霊・ハコネちゃんが小さな女の子の姿となって、温泉街の人々と暮らす日常をコミカルに描いています。

 小さいながらも、街の人たちのためにがんばるハコネちゃんはもちろん、そのまわりの個性的な面々も、魅力たっぷり! 老舗温泉旅館の若女将(おかみ)・榛名に恋する冬哉。なんとか榛名に振り向いてもらおうと、時にはハコネちゃんの力も借りてアタックするけど、天然な榛名は冬哉の気持ちに気づいてくれなくて……。そんなふたりの、恋の行方にも注目です。

 また、もう一つの作品の魅力として、物語の舞台である箱根の街が、とても緻密な背景で再現されています。これは作者の由伊大輔さんのこだわりで、何度も実際の箱根を訪れ、取材した資料を基に描かれています。このこだわりによって、作品世界に説得力が生まれ、箱根に行きたくなるような気分にさせてくれます。

 リラックスしたい時、のんびり温泉につかるような気持ちで、ぜひこの単行本を手に取ってみてください。

◇書店員の推薦文 まんが王 新井貞治さん 「榛名の妹・亜季が可愛い」

 擬人化大国ニッポン。ついに擬人化の波は温泉までに……。ハコネちゃんの力を取り戻し、榛名との仲を深めるのが冬哉の目標。しかし、ハコネちゃんのライバルの温泉幼精、“お姉ちゃん子”の榛名の妹・亜季が次々と“邪魔”をし、冬哉の行く末は前途多難。ハコネちゃんもラブリーですが、亜季が可愛い。赤面した顔がとてもラブリーでたまりません。

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